『サカモトデイズ』の世界において、暗躍する巨大組織「殺連(さつれん)」は、作品の根幹を支える存在です。
本記事では、殺連の設立背景から組織構造、ORDERやJCCとの関係、さらに物語を大きく動かした襲撃・暗殺事件まで、徹底的に解説。
「殺連って何?」「ORDERとの違いは?」「なぜ政府とつながっているのか?」という疑問がこの記事ひとつで解決します。
この記事を読むとわかること
- 殺連の成り立ちと仕組み、政府との裏の関係
- ORDERやJCCなど、殺連を構成する主要組織の役割
- スラーによる襲撃や幹部暗殺など、物語を動かす重要事件
殺連とは?日本最大の殺し屋組織の実態を徹底解説
『サカモトデイズ』に登場する殺連(さつれん)は、作中でも特に重要な組織であり、ストーリー全体の背景に大きな影響を及ぼしています。
その実態は「殺し屋」の枠を超え、日本社会に深く根を張る“合法的暗殺機関”とも言える存在です。
ここでは、殺連がどのように成立し、どのように機能しているのかを詳しく解説していきます。
殺連は「日本殺し屋連盟」の略称
殺連とは「日本殺し屋連盟」の略称で、1949年に宇田満治らによって設立されました。
設立当初は、国内で乱立していた殺し屋同士の抗争や混乱を抑えるための秩序機関としての側面を持っていました。
以来、70年以上にわたり、日本中の殺し屋を束ねる中枢組織として拡大し、現在では構成員が1000人を超える大規模組織となっています。
殺しの依頼の仲介とライセンス管理が主な役割
殺連の主な業務は、殺しの依頼主と実行者である殺し屋の仲介です。
依頼は殺連が一括管理し、成功報酬型の報酬制度で登録殺し屋に割り振られます。
さらに、殺連は「ライセンスカード」による身分認証と監視システムを導入しており、殺し屋として活動するにはこのライセンスが必須です。
所属には厳しい基準あり。フリーランスも存在
殺連に所属するには、一定の実力や信頼性が必要とされ、すべての殺し屋が加入できるわけではありません。
そのため、組織に属さないフリーランスの殺し屋も存在していますが、殺連を通さない業務は制限が多く、非常にリスクが高いといわれています。
一方で殺連は、殺し屋市場を実質独占しており、30%のマージンを徴収することで経済的な支配力も維持しています。
殺連の現在の組織構造と権力関係
殺連は、ただの暗殺請負集団ではなく、明確な指揮系統と特殊部隊を持つ巨大組織です。
その構造はまるで一国の軍隊や政府機関のように整備されており、トップダウンによる厳格な運営が行われています。
ここでは、現在の会長を中心とする権力構造と、重要な部隊や施設について詳しく見ていきます。
現会長はスラーの兄・麻樹栖(あさきせい)
現在の殺連の会長は、スラー(有月憬)の実兄である麻樹栖です。
彼は前会長暗殺後に台頭した人物で、極めて独裁的かつ目的至上主義的な性格を持っています。
美術趣味を語る一方で残虐性を隠さない麻樹栖は、作中でもっとも危険な人物の一人とされています。
ORDER:殺連の秩序を守る最強部隊
ORDER(オーダー)は、殺連直属の特務部隊であり、殺し屋業界の“番犬”とされています。
規定違反や反逆者に対しては即座に制裁を加える役割を担っており、圧倒的な戦闘能力を持つ精鋭のみが所属可能です。
かつて坂本太郎や南雲も在籍していた伝説的な部隊で、現在でも最大の戦力とされています。
殺連監獄やフローターなど、特殊部隊と施設も存在
殺連は単なる戦闘部隊だけでなく、組織違反者を収容する「殺連監獄」も保持しています。
この監獄は尾久旅城の地下に存在し、階層ごとに凶悪度が増す構造で、これまでに刑期を終えた者は皆無とされています。
さらに、現場の後始末を担当する「フローター部隊」も存在し、殺しの痕跡を一般社会から隠蔽する役割を担っています。
政府との黒い関係と国家的影響力
殺連の恐るべき点は、ただの犯罪組織にとどまらず、国家と裏で深く結びついているということです。
表の社会を支配する政府と、裏の世界を統制する殺連が手を結ぶことで、合法的な暗殺機関として機能してきたのです。
この章では、その危険な関係性の実態を解き明かします。
殺連は政府と裏で癒着。暗殺業務を請け負っていた
殺連は、長年にわたり政府の“裏の実働部隊”として利用されてきました。
政治的に邪魔な存在や国家機密に触れた人物などを、表沙汰にせず排除するための手段として、政府は殺連に暗殺を依頼していたのです。
その見返りとして、殺連は多額の支援金と権限を得て、半ば公的機関のような扱いを受けていました。
もはや政府よりも強い立場に?その実態とは
時間が経つにつれ、政府は次第に殺連に依存するようになり、殺連は逆に政府を支配するような立場へと変貌しました。
特に現会長・麻樹栖の時代になってからは、国家機能の一部を掌握したかのような振る舞いも見られます。
この状況を逆手に取ろうとしているのがスラー一派であり、政府転覆の鍵が殺連の掌握にあるというのは見逃せない事実です。
殺連を揺るがした二大事件を振り返る
殺連という巨大組織も、絶対的な支配体制が常に維持されてきたわけではありません。
作中では、殺連の基盤を大きく揺るがす2つの重大事件が描かれ、物語の転機となっています。
この章では、その事件の詳細と、それによって何が変わったのかを整理していきます。
殺連関東支部襲撃事件:スラーの計画による大損害
殺連関東支部襲撃事件は、スラー一派が仕掛けた作中最大級のテロ行為です。
原作6巻51話~7巻54話に収録されており、殺し屋の約4分の1が死亡または離脱という甚大な被害が発生しました。
死刑囚を戦力として投入するという凶悪な戦術により、殺連内部の脆弱性が露呈し、信頼性も大きく低下する結果となったのです。
殺連幹部暗殺事件:会長殺害と麻樹栖体制の誕生
殺連幹部暗殺事件は、現体制に反対する派閥が前会長を暗殺したという陰謀劇です。
この事件によって、殺連のナンバー2だった四ツ村暁は追放され、濡れ衣を着せられ逃亡者となります。
そして、新たなトップとして登場したのが麻樹栖であり、現在の支配体制が始まるきっかけとなりました。
ORDERとは何者か?殺連の最高戦力を詳解
ORDER(オーダー)は、殺連の中でも特に重要な存在であり、最強戦力を誇る特務部隊です。
その任務は殺し屋業界の“秩序”を守ることであり、規律違反者の排除や危険任務の遂行を担う精鋭たちによって構成されています。
ここでは、ORDERの実態とその位置付けを掘り下げていきます。
元ORDERの坂本太郎や南雲などの主要キャラ
ORDERには過去、坂本太郎や南雲、篁などの名だたる殺し屋が所属していました。
彼らはそれぞれ、戦闘・知略・処刑の分野で超一流とされ、一般の殺し屋とは一線を画す存在です。
ORDERメンバーの定員は10名とされていますが、実際にその枠が埋まることはほとんどなく、「選ばれし者だけがなれる」部隊であることが分かります。
ORDERの役割と殺連内での位置付け
ORDERは殺連に直属しながらも、独自の判断と権限で動く特例部隊です。
彼らは依頼を受けて動くのではなく、殺連の秩序維持のために必要と判断される行動を実行します。
そのため内部でも恐れられる存在であり、殺し屋業界の均衡を保つための最後の砦とされています。
JCCとは?殺連と密接な関係にある養成機関
殺連の巨大な力の源は、その優秀な人材の確保と育成システムにあります。
その中心を担っているのが、JCC(日本殺し屋養成機関)です。
JCCは殺連と密接に連携しており、プロの殺し屋を育てるための教育機関として機能しています。
日本殺し屋養成機関「JCC」の過酷な現実
JCCは4年制の全寮制学校で、生徒数は約1000人、教員は35人。
しかし、その9割が途中で退学または死亡するという、極めて過酷な養成環境となっています。
坂本太郎、南雲、赤尾リオンらもこのJCCの出身であり、実力派の人材を多数輩出してきた実績があります。
ORDER人材を育てるための人工育成プロジェクトも
JCCにはかつて、ORDER専属の人材を人工的に育成する計画も存在しました。
その一環として設立されたのが、児童養護施設「アルカマル」です。
この施設では殺しの才能がある子供を集めて教育していましたが、9年前にスラー(有月憬)によって襲撃され、施設は壊滅、プロジェクトも頓挫しました。
殺連の労働環境と福利厚生の真実
殺連という組織は一見すると冷酷で非情な世界に見えますが、内部の労働環境は意外にも“ホワイト”であると描かれています。
プロの殺し屋たちが安定して働けるように整備された制度や福利厚生には、読者も驚く内容が多く含まれています。
ここでは、その実態を具体的に見ていきましょう。
報酬は成功報酬型。福利厚生は大企業並み
殺連に所属する殺し屋は、成功報酬型の契約で依頼を受けます。
つまり、依頼を完遂しなければ報酬は支払われず、常に命懸けの業務であることに変わりはありません。
しかしその一方で、給料は高く、保険制度や年金、休暇制度も整っていると言われています。
殺連系列の食事は…「まずい」で有名?
意外な評判として語られているのが、殺連の社員食堂やJCCの学食の「まずさ」です。
どれほど高報酬であっても、食のクオリティだけは低評価という声が作中でもたびたび登場します。
このギャップが組織の“人間臭さ”を象徴するユニークな要素となっており、物語にコミカルな一面を加えています。
サカモトデイズにおける「殺連」の重要性を振り返るまとめ
『サカモトデイズ』という物語において、殺連は単なる背景設定にとどまらず、キャラクター同士の因縁や世界観の深掘りを支える中核的存在です。
本記事では、殺連の成り立ちから組織構造、そしてその社会的影響力に至るまでを詳しく解説してきました。
ここではそのポイントを改めて振り返ります。
殺連の存在が物語の軸を形成している
坂本太郎をはじめとした主要キャラの多くは、殺連と深い因縁や関わりを持っています。
ORDER、JCC、幹部、監獄など、物語の各所に殺連の影響が及んでおり、この組織を中心に物語が展開されているのが明白です。
そのため、殺連を理解することは、作品全体を読み解くカギでもあります。
今後の展開にも注目必須の巨大組織
現在、殺連は内部抗争と外部からの脅威の両方にさらされ、かつてない変革の時期を迎えています。
スラー一派の動向や、ORDERの再編、JCCの存在意義など、まだまだ語られていない伏線が多数残されています。
今後の『サカモトデイズ』においても、殺連は常に中心的な舞台であり続けることでしょう。
この記事のまとめ
- 殺連は日本最大の殺し屋組織「日本殺し屋連盟」
- 殺しの仲介やライセンス管理を担う中枢的存在
- 会長はスラーの兄・麻樹栖で独裁的
- ORDERは秩序維持を任された殺連最強部隊
- JCCは殺連直結の殺し屋養成機関
- 政府との癒着により合法的暗殺も行う
- スラーによる襲撃と幹部暗殺事件で大混乱
- 福利厚生は充実するも食事は不評
- 物語の軸を担う巨大組織として今後も要注目
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