踊る大捜査線、青島俊作刑事が刺される!

ドラマ

1997年に放送され、社会現象を巻き起こした刑事ドラマ「踊る大捜査線」。

その熱狂の翌年、1998年に公開された劇場版第1作が『踊る大捜査線 THE MOVIE』です。

多くのファンが固唾をのんだ、主人公・青島刑事の殉職かと思われた衝撃的なラストシーン。

そして、あの名セリフ「事件は会議室で起きてるんじゃない!現場で起きてるんだ!」。

本記事では、この不朽の名作の物語を、青島刑事が刺されるというクライマックスに至るまでの彼の信念と行動に焦点を当てて、詳細に解説していきます。

踊る大捜査線、青島俊作刑事が刺される!:二つの事件と引き裂かれる現場

物語は、活気に満ちた湾岸署で発生した二つの大事件から始まります。

一つは、胃にテディベアが詰められた水死体が発見された猟奇殺人事件。

もう一つは、警察のNo.2である副総監の誘拐事件です。

湾岸署に猟奇殺人事件の捜査本部が設置されたのも束の間、副総監誘拐という前代未聞の事態に、警察庁は湾岸署を特命捜査本部の拠点として占拠。

所轄の刑事たちは、本来追うべき猟奇殺人事件の捜査から外されてしまいます。

この状況に、主人公の青島俊作刑事(織田裕二)は激しく反発。

彼の信念は、どこまでも「現場」にありました。

踊る大捜査線、青島俊作刑事が刺される!:「事件は会議室で…!」青島の叫びと孤立

本庁から来たキャリア組は、副総監誘拐事件を最優先し、現場の情報を軽視します。

机上の空論ばかりを並べる彼らに、青島の怒りが爆発します。

「事件は会議室で起きてるんじゃない!現場で起きてるんだ!」

この魂の叫びは、組織の論理に屈せず、自らの足で真実を追い求めようとする彼の決意表明でした。

上からの命令を無視し、独自の捜査で猟奇殺人事件の犯人を追い始める青島。

しかし、その正義感あふれる行動こそが、彼を最も危険な結末へと導いていくことになるのです。

踊る大捜査線、青島俊作刑事が刺される!:すべての事件の終わり、そして最も衝撃的なクライマックスへ

青島の執念の捜査、そして仲間たちの協力により、猟奇殺人事件の犯人・日向真奈美(小泉今日子)は逮捕され、副総監誘拐事件の犯人グループも特定されます。

すべての事件が解決に向かい、安堵の空気が流れる湾岸署。

しかし、物語はここで終わりません。

青島は、誘拐犯の主犯格・坂下始の自宅に単身で踏み込みます。

犯人を確保し、事件が完全に終結すると思われた、その瞬間でした。

息子を守ろうとした坂下の母親が、逆上し、青島の腹部をナイフで深く突き刺したのです。

仲間たちが駆けつけた時には、青島は大量の血を流して床に倒れていました。

緊迫した音楽の中、薄れていく意識。

誰もが青島の死を覚悟した、シリーズ史上最も衝撃的なシーンです。

しかし、次の瞬間、観客は予想もしない結末を目の当たりにします。

意識を失ったかに見えた青島は、ただ眠っていただけでした。

仲間たちの呼びかけに、ゆっくりと目を開け、こう呟きます。

「疲れてんだよ…」

そう、本作のサブタイトル「史上最悪の3日間」の本当の意味は、猟奇殺人犯と誘拐犯を同時に追い続け、「全く寝ていない3日間」だったのです。

シリアスで絶望的な展開の最後に、必ずユーモアで着地する。

命を懸けて犯人を追いながらも、決して悲劇のヒーローにはならない。

これこそが「踊る大捜査線」と青島俊作という刑事の最大の魅力と言える、語り継がれる名シーンでした。

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