『戦隊大失格』は、悪役視点のストーリーや意外性のある展開で注目を集める作品ですが、一方で「逆張りがひどい」「意味不明」といった批判的な意見も少なくありません。
特撮ファンからは「戦隊モノをバカにしている」と捉えられることもあり、また、キャラクターの行動や物語の展開が分かりにくいと指摘する声もあります。
この記事では、『戦隊大失格』がなぜ「逆張り」と言われ、どのような点が評価されにくいのか、批判の理由を詳しく解説します。
この記事を読むとわかること
- 『戦隊大失格』が「逆張り」と批判される理由
- 物語が「意味不明」「つまらない」と言われる要因
- 前作『五等分の花嫁』との比較による評価の違い
『戦隊大失格』が逆張りと言われる理由
『戦隊大失格』は、従来のヒーローものとは異なる視点で描かれる作品です。
「悪役の戦闘員」が主人公となり、正義のヒーローが敵として登場するという設定が特徴ですが、これが「逆張り」として批判される要因になっています。
特撮ファンを中心に「戦隊モノの魅力を否定している」と受け取られることもあり、その点で議論を呼んでいます。
戦隊モノの常識を覆すストーリー
戦隊シリーズといえば、**「正義のヒーローが悪の組織を倒す」** という王道の構図が定番です。
しかし、『戦隊大失格』はその構図を逆転し、**「戦隊に虐げられる怪人たちの視点」** で物語が進行します。
この設定自体は斬新で面白いという声もありますが、「ただの逆張りでは?」という意見も見られます。
「悪役が主役」は新鮮?それとも微妙?
『戦隊大失格』では、**主人公が「戦闘員D」という一般的な怪人の一員** である点が大きな特徴です。
彼はヒーロー戦隊「ドラゴンキーパー」に復讐しようと試みますが、その過程で**味方であるはずの怪人組織とも敵対** する場面があり、ストーリーが分かりづらいと感じる人も多いようです。
「悪役が主役」という設定自体は魅力的ですが、読者が共感しにくい点がマイナスに働いている可能性があります。
特撮ファンからの反発
『戦隊大失格』は特撮ファンの間で特に議論を呼んでいます。
その理由の一つが、**「ヒーローを悪者のように描いている点」**です。
長年戦隊シリーズを愛してきたファンにとって、**「正義のヒーロー=悪」「怪人=被害者」** という描き方は受け入れにくい部分があるようです。
また、作品内で戦隊ヒーローたちが「腐敗した組織」として描かれることもあり、「戦隊モノの魅力を根本から否定しているのでは?」という批判が見られます。
『戦隊大失格』が「意味不明」「つまらない」と言われる理由
『戦隊大失格』には独特な設定や魅力的な要素もありますが、一部の読者からは「意味不明」「つまらない」といった批判的な声も上がっています。
その理由として、キャラクターの目的が分かりづらいこと、登場人物のデザインが似ていて混乱すること、セリフが多くテンポが悪いことなどが挙げられます。
ここでは、それぞれの批判ポイントについて詳しく見ていきましょう。
キャラの目的が分かりづらい
本作の主人公・戦闘員Dは、**ドラゴンキーパーへの復讐を目的** にしています。
しかし、物語が進むにつれて彼の行動がブレてしまい、読者が「結局、彼は何をしたいのか?」と困惑する場面が多く見られます。
例えば、**怪人幹部と戦ったかと思えば、次の瞬間にはヒーロー戦隊にも攻撃を仕掛ける** という行動が続くため、「どっちの味方なの?」と疑問を抱く読者が少なくありません。
主人公の目的がはっきりしないことで、物語全体の方向性がぼやけてしまい、「分かりづらい」「感情移入できない」といった批判につながっています。
登場人物のデザインが似ていて混乱
『戦隊大失格』では、戦隊ヒーロー「ドラゴンキーパー」やその候補生たちが登場しますが、彼らのデザインが似ているため見分けがつきにくいという問題があります。
特に、戦隊モノでは**変身後のスーツが似たデザインになる** のが一般的ですが、本作は漫画というモノクロ媒体であるため、色の違いが分かりにくく、「誰が誰なのか混乱する」という声が多数上がっています。
また、敵である怪人側のキャラも個性が際立っているわけではなく、読者が人物関係を把握するのに苦労することが多いようです。
こうした要因が、読者の「理解しづらい」という印象を強め、「意味不明」と言われる原因になっています。
セリフが多く、テンポが悪い
『戦隊大失格』はアクション漫画でありながら、**説明的なセリフが非常に多い** ことも批判の対象となっています。
特に、キャラクターの心理描写や状況説明が長く、戦闘シーンの合間に大量のセリフが挟まれることがあり、読者がテンポの悪さを感じることが少なくありません。
また、「戦隊のシステム」や「怪人たちの社会」についても細かく説明されるものの、その情報がストーリーの進行と密接に結びついていないため、退屈に感じる読者もいるようです。
このように、アクション漫画としての爽快感が削がれ、「読むのが疲れる」「盛り上がりに欠ける」といった声が出る理由になっています。
「五等分の花嫁」との比較で評価が分かれる?
『戦隊大失格』の作者である春場ねぎ氏は、前作『五等分の花嫁』で大ヒットを記録しました。
しかし、その成功が『戦隊大失格』の評価に影響を与えているとも言われています。
「前作のイメージが強すぎて期待外れ」「ジャンルの違いが大きすぎる」といった意見が見られ、読者の間で評価が分かれる要因となっています。
前作の大ヒットがハードルを上げた
『五等分の花嫁』は、ラブコメ作品として大成功を収め、アニメ化や映画化もされました。
そのため、作者の新作として『戦隊大失格』に対する期待値が自然と高くなり、多くの読者が注目していました。
しかし、**『五等分の花嫁』とはまったく異なる作風** のため、「期待していたのと違った」「前作のような魅力が感じられない」といった意見が出ています。
特に、『五等分の花嫁』のファンだった読者の中には、恋愛要素やキャラ同士の掛け合いを楽しみにしていた人も多く、戦隊モノというジャンル自体に馴染めなかったケースもあるようです。
ジャンルの違いがギャップを生んだ
『五等分の花嫁』は、**ヒロインたちの成長や恋愛模様を丁寧に描いたラブコメ** でしたが、『戦隊大失格』は**戦隊モノの枠組みを逆転させたダークなアクション作品** です。
そのため、「前作の雰囲気が好きだったのに、今回は暗くて重い」という読者も少なくありません。
また、『五等分の花嫁』はキャラクターが明確に描き分けられ、**感情移入しやすい作り** でしたが、『戦隊大失格』はキャラの目的が分かりづらく、「誰に感情移入すればいいのか分からない」という意見もあります。
こうしたギャップが、読者の間で「面白い」と感じる人と「合わない」と感じる人を分ける結果となっています。
『戦隊大失格』は本当にダメなのか?
『戦隊大失格』には批判的な意見も多いですが、決して「つまらない作品」と断言できるわけではありません。
むしろ、「戦隊モノの新しい形」として挑戦的な作品であり、その独特な魅力を評価する声もあります。
また、アニメ化によって評価が変わる可能性も考えられます。
独特な魅力もある?肯定的な意見
批判の一方で、『戦隊大失格』を「斬新で面白い」と評価する声もあります。
特に以下の点は、支持を集めている要素です。
- 王道の戦隊モノを逆手に取った設定 → ありきたりなヒーローものとは違う視点が新鮮
- 先の読めないストーリー展開 → 単純な勧善懲悪ではなく、キャラ同士の駆け引きが楽しめる
- 作画のクオリティの高さ → バトルシーンやキャラデザインの美しさが評価されている
特に「逆張り設定」については、戦隊モノをよく知る人ほど賛否が分かれるものの、「新しい視点の戦隊作品として興味深い」という意見もあります。
また、「序盤は分かりにくいが、話が進むと面白くなってくる」という感想も多く、今後の展開次第ではさらに評価が上がる可能性もあります。
アニメ化で評価が変わる可能性
2024年4月から放送予定のアニメ版『戦隊大失格』は、原作の弱点を補える可能性があります。
例えば、**キャラクターのデザインが似ていて見分けがつきにくい問題** については、アニメなら色の違いが明確になり、混乱を防ぐことができます。
また、**アクションシーンのテンポの悪さ** も、映像ならよりスピーディーに演出されることで改善されるかもしれません。
さらに、アニメ化によって新規の視聴者が増え、原作とは異なる視点から評価される可能性もあります。
まとめ:『戦隊大失格』の逆張りはアリかナシか
『戦隊大失格』は、戦隊モノの王道を覆す「逆張り設定」で話題を集めました。
しかし、その逆張りが読者に受け入れられず、「意味不明」「つまらない」といった批判を受けることもあります。
とはいえ、斬新な視点や予測不能なストーリー展開を評価する声もあり、一概に「ダメな作品」と断じるのは難しいでしょう。
本作の評価が分かれるポイントを整理すると、以下のようになります。
評価が低い理由 | 評価が高い理由 |
---|---|
戦隊モノの「逆張り」が受け入れにくい | 王道を覆す新しい視点が面白い |
主人公の目的が分かりづらい | 善悪がはっきりしないストーリーが魅力的 |
登場キャラの見分けがつきにくい | アニメ化で識別しやすくなる可能性 |
セリフが多くテンポが悪い | 作画のクオリティが高く、バトルは迫力がある |
結局のところ、『戦隊大失格』の逆張り設定が「アリ」か「ナシ」かは、**読者の好みに大きく左右される** 作品と言えます。
特撮ファンや王道の戦隊モノが好きな人には合わないかもしれませんが、**「新しい切り口の戦隊モノが見たい」「ありきたりな勧善懲悪に飽きた」** という人には刺さる作品でしょう。
また、2024年4月からのアニメ放送により、新たな視聴者層が増え、評価が変わる可能性もあります。
もし「逆張りが気になるけど、どんな作品か試してみたい」と思うなら、アニメから入るのも良い選択肢かもしれません。
『戦隊大失格』の評価が今後どのように変化していくのか、注目していきたいですね。
この記事のまとめ
- 『戦隊大失格』は戦隊モノの常識を覆す逆張り作品
- ストーリーやキャラの目的が分かりづらく批判の声も多い
- セリフが多くテンポが悪い点が「つまらない」と言われる要因
- 前作『五等分の花嫁』とのギャップで評価が分かれる
- アニメ化によって評価が変わる可能性がある
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