踊る大捜査線、映画のロケ地巡りの旅

ドラマ

1997年のテレビドラマ放送開始から、数々のスペシャルドラマ、そして4本の大ヒット映画。

平成という時代を駆け抜けた刑事ドラマの金字塔、「踊る大捜査線」。

個性豊かなキャラクター、リアルな警察組織の描写、そして胸に響く数々の名言。

その魅力は色褪せることなく、今も多くの人々の心に残り続けています。

今回は、そんな「踊る大捜査線」の世界にどっぷりと浸かることができる、「ロケ地巡りの旅」にご案内します。

主人公・青島俊作が走り、悩み、そして仲間たちとの絆を深めたあの場所へ。

カメラを片手に、彼らの息遣いが聞こえてくるような東京・湾岸エリアを巡ってみませんか?

踊る大捜査線、映画のロケ地巡りの旅:聖地・お台場エリア 〜湾岸署はここにあった〜

「踊る大捜査線」を語る上で、お台場エリアは外せません。

物語の主要な舞台である「湾岸警察署(湾岸署)」をはじめ、数々の名シーンがこの場所で生まれました。

1. 湾岸警察署(The SOHO)

ファンが最も訪れたい場所、それはもちろん湾岸署でしょう。

『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』以降、印象的な庁舎として登場したのが、江東区青海にあるオフィスビル「The SOHO」です。

カラフルでスタイリッシュな外観は、劇中の湾岸署そのもの。

ビルの前に立てば、青島やすみれさん、スリーアミーゴスが今にも出てきそうな錯覚に陥ります。

ここはあくまでも民間のオフィスビルですので、敷地内への無断立ち入りは厳禁ですが、外からその姿を写真に収めるだけでも、感動はひとしおです。

アクセス: ゆりかもめ「東京国際クルーズターミナル駅」または「テレコムセンター駅」から徒歩約5分。

2. レインボーブリッジと、もう一つの「現場」

「レインボーブリッジ、封鎖できません!」――。このあまりにも有名なセリフで、日本中にその名を知らしめた橋。

物語の象徴であり、ファンにとって特別な存在です。

しかし、ここで一つ、ファンならば知っておきたい重要な裏話があります。

実は、あの緊迫感あふれるクライマックスの封鎖シーンは、実際のレインボーブリッジでは撮影されていないのです。

当時、首都高速道路を全面的に封鎖しての撮影許可が下りなかったため、制作陣が探し出したのが、なんと京都府の久御山ジャンクション。

では、お台場のレインボーブリッジを訪れる意味がないのか?というと、決してそんなことはありません。

劇中の空撮や遠景ショットでは、紛れもなく本物のお台場のレインボーブリッジが使われています。

そして何より、この橋は青島たちが守ろうとした「湾岸エリアの日常」そのもののシンボルです。

ぜひ、実際に遊歩道を歩いて渡ってみてください。

潮風を感じ、東京の絶景を眺めながら、「物語の象徴としてのレインボーブリッジ」と、遠く離れた「京都のロケ地」に思いを馳せる。

これぞ、ファンならではの二重の楽しみ方と言えるでしょう。

アクセス: JR「田町駅」または「芝浦ふ頭駅」(ゆりかもめ)から芝浦側入口へ。お台場側からは「お台場海浜公園駅」が最寄りです。

3. お台場海浜公園・デックス東京ビーチ周辺

青島と恩田すみれ。

二人の関係性を描く上で欠かせない、重要なシーンの多くがこの公園周辺で撮影されました。

夕暮れの砂浜を歩きながら語り合うシーンなど、思い出深い風景が広がっています。

特に、デックス東京ビーチのシーサイドデッキからの眺めは格別です。

ライトアップされたレインボーブリッジと東京タワーを背景に、静かな波音を聞いていると、まるで映画のワンシーンに入り込んだかのよう。

ベンチに腰掛けて、彼らの心情に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

踊る大捜査線、映画のロケ地巡りの旅:第2章:シリーズを彩った都内の名スポット

物語の舞台はお台場だけではありません。

都内の様々な場所が、踊る大捜査線の世界観をより深く、リアルなものにしています。

1. 品川埠頭ループ橋

『THE MOVIE 2』で、青島が犯人を追って疾走したのが、この品川埠頭ループ橋です。

らせん状に伸びる道路は非常に特徴的で、カーチェイスや追跡シーンの迫力を際立たせました。

実際に訪れると、その構造のダイナミックさに圧倒されるでしょう。

2. 亀戸エリア

テレビシリーズ初期、湾岸署に赴任する前の青島がいたのが亀戸の街です。

湾岸エリアのきらびやかなイメージとは対照的な、下町情緒あふれる風景が広がります。

商店街を散策すれば、青島が「普通のサラリーマン」から「熱血刑事」へと変わる原点となった街の空気を感じることができるでしょう。

3. 豊洲・晴海エリア

シリーズ完結編となった『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』では、開発が進む豊洲や晴海エリアが重要な舞台となりました。

変わりゆく東京の姿は、シリーズのフィナーレと、登場人物たちの新たな旅立ちを象徴しているかのようでした

踊る大捜査線、映画のロケ地巡りの旅:まとめ

「踊る大捜査線」のロケ地巡りは、単に撮影場所を訪れるだけではありません。

それは、青島俊作が抱いていた正義感、室井慎次が貫いた信念、そして現場の刑事たちが守りたかった「街」と「人々」の暮らしに、改めて触れる旅でもあります。

「正しいことをしたければ、偉くなれ」――。

作中で何度も問いかけられたこの言葉の意味を考えながら、彼らが見た景色の中を歩いてみてください。

きっと、あなたの心の中に眠っていた「踊る」への熱い想いが、再び燃え上がることでしょう。

この週末、あなたも”現場”へ足を運んでみませんか?

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