『黒執事』の「緑の魔女編」に続く「青の教団編」は、シリーズの中でも特に謎と伏線が絡み合う重要なエピソードです。
今回は、青の教団編の重要ポイントや伏線の考察を交えながら、ストーリーの流れを詳しく解説します。重要なネタバレが含まれますので、ぜひ原作漫画を読んでからお楽しみください。
この記事を読むとわかること
- 「スフィア・ミュージックホール」で行われていたショー
- エリザベスが教団へ戻った理由とその心理
- シエルが仕掛けた「F5(ファントム・ファイブ)」の戦略
- 青の教団が行っていたこと
「スフィア・ミュージックホール」で何が?
『黒執事』の「青の教団編」は、ロンドンで話題の「スフィア・ミュージックホール」を中心に展開されます。
その裏には、ただの娯楽とは異なるある目的が隠されていました。
青の教団が人々を引きつける理由
スフィア・ミュージックホールでパフォーマンスをしていたのは、「S4(スフィア・フォー)」と呼ばれるグループです。
彼らは、現代のアイドルのように歌って踊り、人々を熱狂させていました。
「キラキラ」の秘密
青の教団には、信者たちが「キラキラ」と表現するものが存在します。
物語が進むにつれ、「キラキラ」は単なる感情的な魅力ではなく、人体に関わるある”秘密”と結びついていることが明らかになります。
エリザベスの行動 ~洗脳か、決死の覚悟か
シエルの許嫁エリザベス・ミッドフォード(リジー)は、一度シエルのもとへ戻りながらも、再び青の教団へ戻るという選択をしました。
この行動には、「洗脳によるものなのか?」それとも「彼女自身の意思による決断なのか?」という疑問が生まれます。
再び教団へ戻ったエリザベスの心理
エリザベスは、一度はシエルのもとに連れ戻されましたが、自らの意思で屋敷を抜け出し、青の教団へ戻りました。
しかも、玄関から出るのではなく、三階の窓からカーテンを伝って降りるという決死の行動でした。
この姿勢からは、単なる洗脳ではなく、エリザベス自身の「強い意志」がうかがえます。
しかし、なぜそこまでして青の教団に戻る必要があったのでしょうか?
シエルとエリザベスの関係
物語が進むにつれ、エリザベスが戻った理由が明らかになっていきます。
彼女は、青の教団内で「シエル」と出会っていますが、その人物は「本物のシエル」である可能性が高いのです。
つまり、彼女が守ろうとしているのは、これまで「シエル」と呼んできた主人公シエルではなく、「本物のシエル」なのかもしれません。
「F5(ファントム・ファイブ)」と「S4」の対決
青の教団が運営する「スフィア・ミュージックホール」では、「S4(スフィア・フォー)」と呼ばれる人気アイドルグループが活動していました。
そのメンバーは、「寄宿学校編」に登場したウェストン校の元監督生「P4(プリーフェクト・フォー)」でした。
彼らの華やかなパフォーマンスは観客を熱狂させ、信者たちを教団の思想に染めていく手段となっていました。
シエルが仕掛けた「ファントム・ミュージックホール」
シエルは、青の教団の影響力を削ぐために「ファントム・ミュージックホール」を設立しました。
そこで活動する「F5(ファントム・ファイブ)」は、S4とはまったく異なる魅力を打ち出しました。
S4が「清く正しく美しい」王子様的アイドルであるのに対し、ファントム・ファイブは「反逆的でワイルドな魅力」を持つロック風のアイドルグループです。
彼らのデビュー曲は、スフィア・ミュージックホールの「偽りの光」を痛烈に批判する歌詞でした。
「極上の享楽」の裏にあるシエルの狙い
シエルは、「ファントム・ミュージックホール」を単なる娯楽施設としてではなく、青の教団の影響力を削ぐための戦略的な武器として利用しました。
青の教団は、音楽を通じて人々を惹きつけ、洗脳のような形で信者を増やしていました。
それに対し、シエルは「娯楽の本質」を逆手に取り、より魅力的なエンターテイメントを提供することで、教団の影響力を奪おうとしたのです。
「極上の享楽をお前たちに教えてやろう」という言葉には、シエルの計算された策略が込められていました。
青の教団の真の目的
青の教団は、単なる宗教団体や音楽ホールの運営組織ではなく、「ある目的」のために活動していました。
その核心にあるのが「血液」です。
占いによって信者を4つの星(シリウス・ベガ・ポラリス・カノープス)に分類していた理由は、「血液型ごとに振り分けるため」だったのです。
占いによる星の分類
青の教団では、信者はまず「占い」を受け、それによって4つの星に分類されていました。
この星の分類は、表向きには運命を示すものとされていましたが、実際には「血液の性質を判断するための方法」でした。
19世紀のロンドンでは、まだ血液型の概念は確立されていませんでしたが、青の教団は独自の方法で血液の分類と管理を行っていたのです。
特に「シリウス」とされた者たちは、極めて貴重な血液を持つとされ、特別な目的のために利用されていたことが示唆されています。
「シリウス」と「本物のシエル」の関係
青の教団が特に重視していた「シリウス」とは、特定の血液型を持つ人間でした。
物語が進むにつれ、エリザベスが青の教団に固執していた理由が明らかになります。
彼女は、教団の奥深くに「本物のシエル」がいることを知り、彼を救うために戻った可能性が高いのです。
さらに、青の教団では違法な形での輸血が行われており、「本物のシエル」はこの仕組みの中で生かされていたのではないかと考えられます。
つまり、青の教団の真の目的は、「シリウス(という血液型)の血を輸血することで特定の人物を生かし続けること」だったのです。
『黒執事』の今後は?
「青の教団編」は、表向きは音楽を通じて人々を救う団体に見えますが、実は血液を利用した秘密組織であり、「本物のシエル」の存在と深く関わっていたことが明らかになりました。
シエルは、青の教団の影響力を削ぐために「ファントム・ミュージックホール」を設立し、エンターテイメントを武器に戦いを挑みました。
伏線の回収と今後の展開予想
青の教団編では、これまでの伏線が次々と回収されていきましたが、まだ多くの謎が残っています。
- 「本物のシエル」の本当の目的とは?
- 青の教団の背後にいる黒幕は?
- エリザベスは最終的にどの道を選ぶ?
これらの謎は、今後の物語の大きな鍵を握ることになるでしょう。
シエルとセバスチャンの関係に変化はあるのか
今回、シエルとセバスチャンの関係にも変化が見られました。
青の教団の秘密に近づくにつれ、シエルはこれまで以上に策士としての冷徹さを増していきました。
また、セバスチャンも彼の行動を観察しながら、どこか「興味深い獲物を見ている」ような雰囲気を醸し出していました。
今後、「本物のシエル」との対峙によって、シエルとセバスチャンの主従関係にどのような影響が及ぶのか、目が離せません。
この記事のまとめ
- 青の教団は音楽を利用し信者を集めていた
- 「キラキラ」は血液型と輸血に関係
- エリザベスは「本物のシエル」を救うため教団へ戻った?
- シエルは「F5(ファントム・ファイブ)」を結成して対抗
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