『自縛少年花子くん』に登場するつかさは、花子くんの双子の弟。その正体や過去は、切なさと恐ろしさが入り混じっています。
この記事では、つかさの正体やサイコパスといわれる理由、兄との関係などについて考察します。
この記事を読むとわかること
- つかさの正体について
- つかさがサイコパスと呼ばれる理由
- 花子くんとの関係性
つかさの正体は!?
『自縛少年花子くん』に登場するつかさは、七不思議に属さない異質な怪異として描かれています。明るく無邪気に振る舞う一方で残虐性のある、謎めいた存在です。
原作22巻では、ついにその正体が明かされました。
「カミサマの成れの果て」
つかさは「死者の願いを叶える代わりに代償を奪う怪異」として登場し、七不思議をも上回る強大な力を持っています。
花子くんとつかさとのやりとりから、時計守のカコは、つかさの中に異質な存在を感じ取りました。
それは穴の底に祀られ、願望と引き換えに少女を喰らって封じられた、かつての信仰の成れの果て。つまり、つかさの身体を借りた「カミサマの成れの果て」でした。
なぜ、つかさが?
この「カミサマの成れの果て」は、花子くんに七不思議の役割を与えた存在と同一なのでしょうか。現時点では、明らかにされていません。
なぜ、つかさは身体を「カミサマ」に貸すことになったのでしょうか。
なぜつかさが選ばれたのでしょうか。
病弱な兄を救いたかった4歳の司
生前の花子くんである普(あまね)は、幼少期から病弱でした。外で遊べない普のために、双子の弟司(つかさ)は野花や猫などをお土産に持ち帰っていました。
普が長く生きられないことを偶然聞いた司は、兄を助けたい一心で家の地下にいる「カミサマ」にお願いします。
「普を元気にしてほしい」その代償は、司の命。
赤い家に封印された魂
4歳の誕生日、普が奇跡的に助かった代わりに、司は赤い家の地下に囚われることになります。
魂は封印され、やがてカミサマに身体を乗っ取られる形で復活します。
サイコパスと恐れられる理由とは
つかさが「サイコパス」と恐れられるのは、その行動や言動に狂気じみた残虐性があるからです。
無邪気な興味が暴走する残虐な一面
つかさは、言葉を話す魚の怪異の「中身が見たい」という好奇心だけで、ペンで破壊してしまいました。
桜に止められても聞かず、「ちょっと見るだけ」と言って殺す行動に、無邪気さと狂気が混在していることがわかります。
ミツバの願いを歪めて理性を奪う
また、昇降口の寂しがり屋な霊だったミツバの願いを歪め、「首折りさん」という怪異に変えて、理性を奪ってしまいました。
さらに、ミツバから奪った理性を使って、低級の怪異を寄せ集めた「人造の怪異」を作っています。
「作ってみたかったから!」という無邪気な理由が、かえって恐ろしさを際立たせています。
「うわっその包丁なっつかしー!」
花子くんと再会したとき、花子くんが持っていた包丁を見て、つかさは「うわっその包丁なっつかしー!」と興奮して叫びます。
その包丁は、かつて花子くんに殺されたときのもの。
それを懐かしがる感性は、彼の精神が大きく歪んでいることを物語っています。
普はなぜつかさを殺したのか
花子くんは生前、弟のつかさを殺しました。
そこには、いくつもの悲しい理由が隠されています。
「偽物の司」を排除するための決断
半年後に戻ってきたつかさ。しかし、それは家族や普にとって「本物の司」とは思えない存在でした。
母親は「もう私の子じゃない」と直感し、普も同様の違和感を抱いていました。
そのため、普は家族を守るために、偽物を排除するという苦渋の決断を下した可能性があります。
普が虐待を受けていた可能性
「ナニカ」と接触した後のつかさは、普に対して精神的・肉体的な虐待を行っていた可能性があります。
普の体には複数の傷跡があり、「我慢するのをやめた人の顔が好き」といった言葉からも、彼の異常性がうかがえます。
封印された本物の司と怪異のつかさ
司の純粋な魂は、赤い家の地下に封印されています。
怪異としてのつかさは、「カミサマの成れの果て」となった存在です。
つまり、現在のつかさは本来の彼ではないのです。
普(花子くん)、封印された司、怪異としてのつかさ。この因縁は、どのような形で決着を迎えるのでしょうか。
「カミサマ」の正体、本物の司の解放、花子くんとの決着。まだまだ多くの謎が残されています。
この記事のまとめ
- つかさの正体は「カミサマの成れの果て」
- 4歳で兄を救うため自らを生贄にした
- 封印された魂と、怪異としての存在に分裂
- 花子くんが弟を殺した理由を考察
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