『本好きの下剋上』を読んで、主人公マインにイライラしたことはありませんか?実はそのイライラこそ、この作品の面白さや深みを生む大きなポイントなのかもしれません。
この記事を読むとわかること
- 『本好きの下剋上』の主人公マインにイライラする理由
- それでも読み進めてしまう物語の面白さ
『本好きの下剋上』なぜイライラするのか
『本好きの下剋上』の主人公マインについイライラする…そんな感覚を覚えた人は、少なくないでしょう。
物語そのものは面白いのに、なぜかマインの言動がストレスになる。このモヤモヤ感が、作品の賛否を分ける大きな理由になっています。
では、具体的にどんなところにイライラするのでしょうか。
大人の記憶を持つのに子どもっぽい行動
マインは前世では大学を卒業し、司書として働く予定だった大人です。
しかし転生後は、幼い子どもの体に引きずられるのか、自己中心的で突発的な行動が多く、周囲を振り回します。「いや、それぐらいわかるでしょ?」と突っ込みたくなる場面も少なくありません。
大人の知識と子どもの振る舞いのアンバランスに、イライラするのです。
前世の常識を押し付ける「上から目線」
マインは前世の知識を頼りに、転生後の世界にない技術や文化を持ち込みます。その説明の仕方が、ときに上から目線に感じられるのもモヤモヤポイントです。
異世界の人たちには通じないのに、前世の常識を当然のように口にする場面では、「それ、今言っても意味ないよね?」とつい心の中でツッコミたくなります。
この前世優位な言動が、「マインの自己中心性」と感じられるのです。
それでも読み続けてしまう理由
イライラするのに、なぜか読み続けてしまう――これが『本好きの下剋上』の最大の不思議であり魅力です。
イライラするのに目が離せない行動力と執念
マインは本のためなら命を削る勢いで動きます。周囲の迷惑なんてお構いなしに、ひたすら「本が欲しい」「本を作りたい」と突き進む姿は、自己中心を超えて執念そのもの。
とはいえ、この常軌を逸した行動力が、物語を大きく動かす原動力になっているのも事実です。
イライラしながらも「次は何をやらかすんだろう?」と期待してしまうのが、マインの魅力とも言えます。
気づけば周囲を変えていく
最初は自己中心的で理解されなかったマインの行動が、少しずつ周囲に影響を与え、世界を変えていきます。
紙作りや印刷、教育の普及など、イライラさせられるマインの言動が、最終的には人々の生活を豊かにする結果に繋がっていく。
「ムカつくけどすごい」「嫌いになれない」――そんな複雑な感情を抱きながらも、ついつい引き込まれてしまいます。
イライラを楽しむ視点
「イライラするから嫌い」と切り捨てるのはもったいない!マインの行動を成長物語として見ると、作品の印象がガラッと変わります。
マインの成長物語として受けとめる
転生前は大人でも、転生後は幼い体と環境の制約があるため、すぐに完璧な行動はできません。
だからこそ、失敗や自己中心的な言動が目立つ未熟な主人公になるのです。
ひとつひとつ学びながら変わっていくマインの姿を見ると、イライラさせられていた言動の先に成長があると感じられます。
冷静なフェルディナンドとの対比
奔放なマインと、冷静なフェルディナンドの対比は、物語を面白くするポイントでもあります。
自由すぎるマインをコントロールするフェルディナンドの存在があるから、マインの暴走が物語として成立しているのです。
この正反対の二人が絡むことで、キャラクターの深みや関係性の面白さが際立ちます。
『本好きの下剋上』の魅力とは
『本好きの下剋上』を読むと、マインの自己中心的な性格にイライラする一方で、その行動が物語を動かす大きな原動力になっていると感じます。
イライラするのにやめられないのは、マインの破天荒な行動が最終的に周囲を変え、世界を広げていく爽快感があるからなのかもしれません。
イライラする点も含めて楽しむことが、『本好きの下剋上』の真の魅力なのかもしれません。
この記事のまとめ
- マインの自己中心的な性格にイライラする
- 大人の知識と子どもの行動のギャップにモヤモヤ
- 前世の常識を押し付ける言動が「上から目線」に映る
- それでもマインの破天荒さが物語を動かす魅力になる
- イライラの先に周囲を変える爽快感がある
- 成長物語として見るとマインの印象が変わる
- 冷静なフェルディナンドとの対比を楽しむ
- イライラも含めて楽しむのが『本好きの下剋上』の醍醐味
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