【2.5次元の誘惑】元ネタを知ると120%楽しめる!

アニメ

『2.5次元の誘惑(にごリリ)』の魅力のひとつに、数々の「ネタ」や「パロディ」があります。にごリリのパロディは、ただの引用ではなく深いリスペクトの表現です。作者の丁寧な考察と元ネタへの理解が、ひとつひとつのネタに温かみを与えています。

この記事を読むとわかること

  • 『2.5次元の誘惑』に登場するパロディの元ネタを紹介
  • 元ネタは、アニメ・ゲーム・文学など多岐にわたる
  • 作者が込めた「オタク文化」へのリスペクト

王道漫画から文学作品まで多彩な元ネタ

『2.5次元の誘惑』では、エヴァンゲリオンやドラゴンボールなど誰もが知る王道作品を題材としたパロディのセンスが光ります。文学作品のオマージュもみられ、守備範囲の広さに脱帽です。

「旧劇場版」

元ネタは、1997年に公開された『新世紀エヴァンゲリオン』の劇場版で、テレビアニメとは異なる結末を描いています。『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』と区別して、「旧劇場版」と呼ばれています。

「何kgあったんだそのベスト」

『ドラゴンボール』の悟空が修行のときに身につけていた重い衣装やリストバンドを彷彿とさせます。リリサのたゆまぬ努力をコミカルに描いていますね。

「玄米4合と味噌と少しの野菜がすすむ」

ミリエラの魅力について、ミカリンに熱弁したときのフレーズです。奥村がこのような食生活を送っているというわけではなく、こちらもオマージュ。

宮沢賢治の手帳に記され、没後に発見された『雨ニモマケズ』のなかに、「一日ニ玄米四合ト味噌ト少シノ野菜ヲタベ」という一節があります。

あの人気コーナーのパロディも!

奥村は、ゲームやアニメにとどまらず、誰もが知る人気バラエティ番組も、しっかり楽しんでいるようです。

「よろしくお願いしま~~す」「サマーウォーズ?」

夏の定番映画といえば細田守監督の「サマーウォーズ」。

終盤、膨大な計算を暗算でやりとげた小磯健二が「よろしくお願いしまぁぁぁすっ!!」と鼻血を出しながら叫び、Enterキーを押す場面のパロディです。

「○○大好き芸人」

「知らない漫画の6巻をジャケ買いしてもいい!!」

「○○大好き芸人から安易にはまっていいんです!!」

これの元ネタは、「アメトーーク」の人気コーナー「○○大好き芸人」です。

「上手に焼けました~っ」

元ネタは、ゲーム『モンスターハンターシリーズ』で、肉が焼き上がったときに流れる音声です。

「攻撃力アップ大」「スタミナアップ大」の元ネタも、もちろんモンハンです。

脱いだら意外と鍛えていた件

夏合宿では、ひょろひょろかと思いきや、しっかり鍛えていた奥村の身体が披露されて話題になりました(どこで?)

ワンパンマン筋トレ

『ワンパンマン』のサイタマが、毎日欠かさず3年間続けたトレーニングです。腕立て伏せ100回、上体起こし(腹筋)100回、スクワット100回、ランニング10kmという過酷な内容。

感謝の正拳突き

『HUNTER×HUNTER』作中屈指の強者であるネテロ会長が行っていた修行が元ネタです。気を整え、拝み、祈り、突く。一連の動作を1万回行います。

煉獄の稽古

格闘漫画『喧嘩稼業』に「煉獄」という技が登場します。回避も反撃も許さず、急所を体力が続く限り一方的に攻撃し続けるものです。35の型があり、型稽古によって修得します。

オタク文化バンザイ!

『2.5次元の誘惑』には、パロディだけでなく、オタク文化そのものを称える描写も少なくありません。オタクの、オタクによる、オタクのための漫画と言っても過言ではありません。

「目が百合になってる」

まり姉の瞳は、女子同士のじゃれあいを目にすると百合の花になります。「百合」とは、女性の同性愛を含めた創作ジャンルです。

そのルーツは、男性の同性愛をテーマとした『薔薇族』という雑誌で、男性同士の恋愛を「薔薇」、女性同士の恋愛を「百合」に例えたことです。

「アリノノ来ましたね!」

「カップリングみたく言うな」すかさず突っ込む奥村。カップリングは、2文字ずつ取って表現します。「攻め」が先、「受け」は後になるので、言う順番を間違えると大惨事です。

ちなみに「ノノアリ」と口にしたののぴは、「アリノノだよ」とまり姉に訂正されていました。

この記事のまとめ

  • 『2.5次元の誘惑』には多彩なパロディネタが登
  • 作品愛とリスペクト精神が光る
  • 知れば知るほど作品理解が深まる構成になっている

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