『魔入りました入間くん』に登場する「13冠(サーティーン)」は、魔界の秩序を保つ最高位の悪魔たちです。
物語の重要な転換点でもある“13冠の集い(サーティーン・ディナー)”では、次期魔王を巡る議論や各キャラの思惑が交差し、読者の関心を集めています。
この記事では、13冠の構成メンバーや役割、謎の多いキャラたちの正体、そして今後の物語への影響について深掘り解説していきます。
この記事を読むとわかること
- 「13冠」が魔王代理の最高機関であること
- 三傑の役割や孫を巡る魔王候補推薦の実態
- バールを中心とした改革派の危険な動き
- 未登場メンバーや謎多き悪魔たちの存在
- 問題児クラスと13冠の親子・師弟関係の伏線
- サリバンの呪いとデルキラ失踪の謎の関連性
- 次期魔王決定戦が物語の大きな節目になる点
- 「誰が魔王になるか」以上に「どんな未来を選ぶか」が核心
13冠とは?魔入りました入間くんの核心組織
13冠の役割と魔王不在の背景
魔界において「13冠」は、魔王に代わって世界を支える最高権力機関です。
魔王が長らく不在となった現在、この組織が秩序を守るために意思決定を行い、魔界全体の均衡を保っています。
そのため、13冠の存在は物語を進める上で避けて通れない核心的な要素となっています。
13冠の役割は一言でいえば「魔王代理の評議会」です。
教育・軍事・政治といった分野ごとに影響力を持つ悪魔たちが選ばれ、魔界を崩壊させないよう協力しています。
しかし、同時に彼らの間には利害関係や野心が複雑に絡み合っており、それが次期魔王を巡る争いへとつながっていきます。
魔王が不在となった背景には、かつての魔王デリキュラスの消失が大きく関わっています。
その理由はいまだ謎に包まれており、作中では「魔王の座は空席である」という不安定な状態が続いています。
この空白をどう埋めるのか――それこそが13冠と物語全体の最大のテーマなのです。
「三傑」を含む構成メンバーの特徴
13冠の中でも特に注目されるのが「三傑」と呼ばれるサリバン、ベリアール、レディ・レヴィの三人です。
彼らは魔界の象徴的存在であり、魔王に最も近いとされる立場を持っています。
この三人が揃うと、魔界における権威と影響力の大半を握るといっても過言ではありません。
三傑の特徴は、単なる強さや地位だけではなく「孫への愛情」という一見ユーモラスな側面にあります。
彼らはしばしば会議の場でさえ孫自慢を始め、真面目な議題がそっちのけになることもあります。
しかし、その行動の裏には次世代をどう導くかという深いテーマが潜んでおり、物語全体に重要な伏線を張り巡らせています。
また、三傑は他の13冠とは異なり特別な666階層の会議場に入ることが許されています。
そこでは魔王選定や重大な決定が行われる一方で、時に孫を候補者とする「TS計画」にも積極的に関与してきました。
つまり、三傑は魔界の未来を形作る鍵を握っており、その動きは入間たちの物語と密接にリンクしていくのです。
現在判明している13冠メンバーとランク一覧
ランクが判明している悪魔:サリバン、ベリアール、レディ・レヴィ
13冠の中でも特に明確なランクを持つのがサリバン、ベリアール、レディ・レヴィです。
彼らは「三傑」として魔王に最も近い地位にあり、魔界全体から一目置かれる存在です。
この三名が揃うことで評議会は強い決定力を持ち、次期魔王選出の流れを大きく左右します。
ランク制度の中でも注目すべきは「ヨド(10)」という爵位です。
魔王となるにはこの爵位を持ち、さらに13冠全員の承認が必要とされています。
サリバンはその条件を満たす最有力候補でありながら、自ら積極的に座を狙うことはせず、むしろ入間を導くことに重きを置いている点が特徴的です。
ベリアールとレディ・レヴィも同じく最高位に位置し、政治・教育の分野で絶大な影響力を誇ります。
彼らは魔界塔「バベル」の666階層へ唯一立ち入れる存在であり、そこでは魔王決定に関わる重大な会議が開かれます。
つまり三人の判断がそのまま魔界の未来を決めると言っても過言ではありません。
正体や目的が謎に包まれたキャラたち
13冠の中には詳細がほとんど明かされていない謎多き悪魔が数多く存在します。
例えば、行方不明となっているベヘモルトや、捜索を担っているアスタロウなどは断片的な情報しかなく、その存在が大きな伏線になっているのは間違いありません。
彼らが再登場するタイミングは、物語全体の展開に直結する重要な局面だと考えられます。
また、アスモデウス・アマリリスやアザゼル・アンリといったキャラクターは主要キャラの親世代でもあります。
彼らの目的や能力は不明ながら、子どもたちとの関係性を通じて物語に深く関わっていくことは確実です。
特に、入間の親友アスモデウス・アリスやアメリの家族背景が、13冠を語る上で避けては通れない要素になっています。
さらに注目すべきは「雷皇」バールです。
彼は表向きは尊敬される存在ですが、裏では魔界の変革を狙う危険人物として暗躍していることが判明しています。
こうした二面性を持つ13冠が多いことこそが、彼らの正体と目的をますます不可解なものにしているのです。
三傑とは?魔王に最も近い悪魔たちの正体
サリバンの呪いと入間への想い
サリバンは13冠のひとりでありながら、デルキラによって「決して魔王になれない器」と呪われた存在です。
これは30巻の描写で示され、血まみれでひざまずくサリバンに対しデルキラがその言葉を告げた場面は大きな謎を残しました。
なぜ彼が呪いを受けたのかは定かではありませんが、未来に入間を魔界へ導くことをデルキラが見越していたとも考えられています。
サリバンの過去を辿ると、彼はかつてデルキラの最側近でした。
魔王の圧倒的なカリスマと共に歩んできた経験が、彼の人格や価値観を大きく形作ったのです。
しかし、その忠誠心と依存の深さこそが、魔王としての資質に欠けると判断された可能性もあります。
それでもサリバンは、自ら魔王の座を望むことはなく、人間である入間を孫として迎え入れました。
入間に対しては深い愛情と期待を注ぎつつ、あくまでも自由に生きてほしいと願う姿勢を見せています。
呪いによって「王」にはなれないサリバンですが、入間の人生を支え導く存在であり続けることに、彼自身の本当の役割があるのかもしれません。
ベリアール&レディ・レヴィの魔王推薦戦略
三傑の一角であるベリアールとレディ・レヴィもまた、魔王の座を巡る駆け引きに積極的に関わっています。
彼らは自らの孫を「トリックスター計画」の候補として推薦し、次世代に魔界を託す準備を進めているのです。
表向きは「孫自慢」に見える行為ですが、その背後には計算された戦略が透けて見えます。
ベリアールは「地帝学院ジャカポ」の学長として教育面から影響力を広げています。
彼が孫を候補に推す理由は、単なる溺愛ではなく学び舎を通じて魔王候補を鍛える土壌を整える意図があると考えられます。
つまり、孫を通じて「魔界の未来像」を実現しようとしているのです。
一方のレディ・レヴィは「魔海学校レビアロン」の学長を務めています。
彼女の推薦もまた単なる愛情表現に留まらず、教育界の頂点に立つ者として魔界の方向性を示す意味を持っています。
孫を魔王候補に据えることは、彼女自身の思想を魔界全体に受け継がせる手段とも言えるのです。
次期魔王を巡る思惑と13冠の確執
“孫”たちを推薦する理由と裏の意図
三傑が打ち出した「トリックスター計画」は、孫たちを中心に次期魔王候補を育てる試みです。
表向きは魔界を未来へ導く健全な計画のように見えますが、実際には自分の血筋を次代へ繋ぐための思惑が絡んでいます。
サリバン、ベリアール、レディ・レヴィの孫たちは、自然と最有力候補として位置づけられているのです。
サリバンはこの計画の場で、前魔王デルキラの言葉を引用しました。
「変化を恐れるな 悪魔だったら欲張らなきゃよ」
この一言が、計画を単なる孫推薦以上のものに格上げし、魔界に新しい未来像を提示する力を持たせました。
しかし、推薦の裏には明らかに政治的な駆け引きが潜んでいます。
孫を候補に据えることは、自らの影響力を後世に残すと同時に、13冠内での主導権を握る手段でもあるのです。
つまり、この計画は「魔界の未来を託す純粋な試み」であると同時に、「権力争いの延長線上」にも位置付けられているのです。
バールの野心と魔界改革の危険性
13冠の中でも特に不穏な動きを見せるのが雷皇バールです。
彼は表向きは尊敬されるカリスマ的存在ですが、その内心には魔界を根本から作り変えようとする野望を秘めています。
その改革は一見前向きに思えるものの、実際には多くの犠牲や混乱を伴う危険性を孕んでいます。
バールは入間のことを「もし魔王になったらゾッとする」と評したことがあります。
現状では入間を直接の敵とは見ていないものの、サリバンを排除するための駒として利用できる存在だと捉えている節があります。
しかし入間が正式に魔王候補として名乗りを上げれば、その瞬間から確実に敵視されると考えられます。
また、バールはサブノックやキリヲを候補に推す姿勢を見せ、従来の13冠の枠組みを壊す動きを強めています。
彼が進める「改革」とは、魔界の伝統や秩序を破壊し、自らの理想を押し付けるものに近いのです。
安定よりも混沌を選ぶ姿勢こそ、彼が危険視される最大の理由でしょう。
13冠と入間たち問題児クラスの関係性
親子・師弟関係から生まれる物語の伏線
問題児(アブノーマル)クラスは、サリバンが理事長を務める悪魔学校バビルスの中でも特異な存在です。
このクラスの生徒たちはしばしば「バビルスの13冠」とも呼ばれ、実力と個性が際立っています。
その背景には、13冠の悪魔たちと深い繋がりを持つ親子・師弟関係が散りばめられているのです。
例えば、アスモデウス・アリスの母は13冠のアスモデウス・アマリリスであり、彼の誇り高き戦闘スタイルは母譲りです。
また、アメリの父であるアンリも13冠のひとりで、学園を見守る存在として娘と入間の関係に影響を与えています。
こうした血縁や親世代の影響が、物語の根幹を支える大きな伏線となっています。
さらに、13冠の中には問題児クラスの師匠となる悪魔も多く存在します。
彼らは時に厳しく、時に温かく弟子を導くことで、入間たちが急速に成長するきっかけを与えてきました。
この「師弟の絆」こそが、やがて魔界全体の未来を変える重要な要素として描かれています。
13冠と接点を持つことで見える成長の兆し
問題児クラスの生徒たちは、13冠の悪魔と関わる中でそれぞれが新たな可能性を開花させています。
サリバンに孫として迎えられた入間をはじめ、アスモデウスやアメリもまた親世代を通じて13冠との縁を持ち、強い刺激を受けてきました。
こうした接点は、単なる家族や後見人としての関わりを超え、成長物語の重要な伏線となっています。
特に入間はサリバンの愛情と期待を受けながらも、自らの意思で試練に挑み続けています。
また、サブノックやクララのように直接的な血縁はないキャラであっても、13冠と関わる場を通して自分の立場や夢を明確にする契機を得ています。
「大人の背中をどう受け止めるか」が彼らの成長に深く関わっているのです。
さらに、13冠が抱える野心や矛盾を目の当たりにすることは、生徒たちにとって学園生活では得られない特別な学びの場となります。
力だけではなく、責任や選択の重さを知ることで、入間たちは次第に「未来を担う者の覚悟」を身につけていきます。
この過程こそが、問題児クラスが単なるエリートではなく、真に魔界を導く存在へと成長する兆しを示しているのです。
魔入りました入間くん 13冠まとめと今後の展望
今後13冠の全貌が明かされるタイミングは?
物語が進むにつれ、13冠の正体や役割は少しずつ明らかになってきました。
しかし、依然として未登場のメンバーや目的が不明な人物も多く、全貌が解き明かされるのはこれからだと考えられます。
そのタイミングは、やはり次期魔王決定戦や魔界全体の危機に直面する局面に合わせて描かれる可能性が高いでしょう。
すでに三傑やバールを中心に権力争いが本格化しているため、残りのメンバーの意図が表に出るのも時間の問題です。
特に正体が曖昧な13冠は、物語の山場で重要な役割を担うと予想されます。
そのため、読者としては「誰が味方で誰が敵になるのか」という点に大きな注目が集まっています。
また、13冠の全貌が明らかになることで、これまで断片的に描かれてきた魔王不在の謎にも直接触れることになるでしょう。
それは同時に、サリバンの呪いや入間の存在理由といった大きな伏線が回収される瞬間でもあります。
物語がクライマックスへ向かう中で、この「13冠の全貌公開」は最も大きな節目になると考えられます。
物語の鍵を握るのは誰なのか
13冠の存在は物語全体の根幹に関わっていますが、その中で本当の鍵を握る人物は誰なのでしょうか。
まず最も注目すべきは入間自身です。
人間でありながら魔界に受け入れられ、サリバンの孫として育つ彼は、13冠の野心や計画を揺さぶる予想外の存在となっています。
一方で、サリバンもまた重要な役割を担っています。
魔王にはなれない呪いを背負いながらも、入間を導くことで間接的に魔界の未来を形作ろうとしているのです。
彼の選択と行動は、次期魔王の在り方を大きく左右するでしょう。
さらに、バールのように改革を狙う危険な13冠もまた「鍵」を握る存在と言えます。
彼らは敵対勢力でありながら、物語を動かす駆動力となり、入間や問題児クラスの成長を促す要因にもなっています。
最終的に、誰が魔王になるのか以上に「どのような未来を選ぶのか」が、物語の本当の焦点になっているのです。
この記事のまとめ
- 「13冠」は魔王不在の魔界を支える最高権力機関
- 中心となるのはサリバン・ベリアール・レディ・レヴィの「三傑」
- 彼らは孫を推薦する「トリックスター計画」で次期魔王選出に関与
- バールなど一部メンバーは改革を掲げ暗躍し、魔界を揺るがす存在
- 13冠には未だ謎に包まれたキャラも多く、今後の展開の伏線に
- 問題児クラスの生徒たちは親や師匠を通じて13冠と関わり成長
- サリバンの呪いやデルキラ失踪の謎が物語の核心に繋がる
- 13冠の全貌解明と次期魔王決定が物語の最大の転換点となる
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