『地縛少年花子くん』93話では、薄暮(六番)とその依代であるスミレの再会が描かれます。依代として壊される運命を受け入れているように見えるスミレ。薄暮の心に芽生えたものは・・・?
この記事を読むとわかること
- 薄暮(六番)が見せた感情
- スミレが依代として背負う覚悟と真意
- つかさや七峰桜の目的と物語の核心
薄暮(六番)の「想い」とは
これまで感情を表に出すことのなかった六番の薄暮が、ついに心を揺らす瞬間を見せた『地縛少年花子くん』93話。
スミレとの再会、そして雨宿りの中での会話が、彼の内側に眠っていた想いを引き出したのでしょうか。
突然の再会に動揺する薄暮
薄暮が目覚めたとき目の前にいたのは、彼の依代であるスミレでした。驚く薄暮を、スミレは縛りあげて膝の上に重い石をのせる拷問をします。つねに冷静だった薄暮が、戸惑った表情を見せています。
「感情がない」薄暮がスミレに見せた表情
薄暮は、自分には感情がないと認識し、どんな指示にも従う「道具」のような存在であることを受け入れていました。
しかし、スミレとの対話を通じて、徐々にその内側に芽生える「想い」に気づき始めます。
スミレの前でだけ見せる柔らかい表情や言葉、そして無自覚な優しさが、彼の心の温度を少しずつ変えていったように感じられます。
雨宿りで交わしたキス
寧々を探して歩き回り、突然の雷雨で雨宿り。薄暮は「貰ってあげようか?きみのこと」と言ってスミレに口づけをします。
これまで感情を語らなかった薄暮が見せた想い。さらに何度も唇を重ね、「冗談ではない」と伝えます。
スミレの強さと優しさに秘められた真意
スミレは、美しく儚い見た目とは裏腹に、芯のある女性として描かれています。「依代」としての宿命を知りながらも、薄暮に対して強く接する姿には、誰よりも彼の心を守りたいという想いが感じられました。
依代としての運命を受け入れていた
スミレは、自分が六番の「依代」である事実をしっかりと理解しながらも、逃げることなく「壊される覚悟」すら見せていました。
その背景には、過去に薄暮との間に結ばれた深い絆があったからに他なりません。
ただ守られるのではなく、彼に「何か」を遺すことができればそれでいいという覚悟が、彼女の言葉や態度から伝わってきます。
暴君のようで健気
スミレは暴君のように見えるシーンも多々ありますが、実際には薄暮への想いを不器用に表現しているだけなのかもしれません。
拷問じみた言動の裏には、恨みや怒り以上の愛情と寂しさが混在しています。
七峰桜と七不思議
93話の中で最も読者を驚かせたのが、「七不思議を任命したのは七峰桜」という事実。
この事実は、物語の根底に関わる重要な鍵を握っているといえるでしょう。
七不思議に任命したのは桜!?
この回で判明したのは、薄暮たち「七不思議」の存在が七峰桜の意志によって生まれたという点。
桜の思惑が何なのかはまだ不明ですが、確実に黒幕的な存在感を強めています。
寧々の「力」に桜が注目する理由は?
もうひとつ注目したいのは、七峰桜が寧々に強い関心を示していることです。
寧々の力とは一体何なのか? それは破壊ではなく「再生」に関わる何かかもしれません。
彼女だけが持つ特別な存在価値が、今後の展開で中心となる可能性を秘めています。
想いが交錯する93話
93話は、ただの感情描写にとどまらず、心のすれ違いと交錯の物語としても心に刻まれるエピソードでした。
それぞれのキャラクターの「好き」や「想い」が、まだ噛み合わないまま静かに動いているようにみえます。
薄暮の不器用なキスに心ときめく
今回、誰よりも心を掴まれたのは、内なる感情に目覚めた薄暮の姿。彼がスミレに見せた一瞬の微笑みやキス、そして「冗談ではない」と告げる一言。美しくも切ない名場面でした。
無機質だった彼が恋に堕ちる様子に、共感と萌えが同時に爆発…そんな印象を抱きました。
スミレを壊す以外の道はないのか
「依代であるスミレを壊さなければならない」という問題は、いまだ解決していません。
しかし、スミレと薄暮の想いが交差し、そこに本当の気持ちがあると証明された今、壊す以外の選択肢があってもいいのではないかと感じます。
93話は、それぞれの「誰かを想う気持ち」が確かに伝わった神回でした。花子くん、寧々、薄暮、スミレ…みんなが幸せになれる結末を、ただただ祈りたくなります。
この記事のまとめ
- 『地縛少年花子くん』 93話では薄暮とスミレが再会
- 感情を持たなかった薄暮が、初めて想いを行動で示す
- スミレは依代として壊される運命を受け入れている
- 二人の雨宿りとキスが心を揺さぶる
- 七不思議を任命したのは七峰桜
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