【その着せ替え人形は恋をする】すれ違いを乗り越え、初めてのキス

『その着せ替え人形は恋をする』第107話では、気持ちをうまく伝えられずにいた新菜と海夢がついに結ばれ、キスをします。この記事では告白、そしてキスに至るまでの経緯を振り返ります。

すれ違いの果てにたどりついた本音

静かに、確実に積み重ねられていた2人の時間。その一方、気づかぬうちにすれ違いも大きくなっていました。

そして、やっとの思いで言葉にした「好き」が、すれ違いを埋めるたったひとつの本音となったのです。

「衣装、もうお願いしない」

海夢が突然「衣装、もうお願いしない」と告げます。

自分のお願いにつき合わせることが、新菜の夢を実現するための時間を邪魔していたのではないか──

その不安から身を引いた彼女の決意は、どこまでも切ないものでした。

感情を抑え続けた新菜

海夢の言葉に戸惑いながらも、新菜は、なかなか自分の本心を伝えることができません。

「嫉妬」や「独占欲」といった負の感情を、彼は抑え込んできました。大好きなコスプレにまっすぐな海夢に、やめてほしいなどと言えるはずがありません。その言葉は、自分が一番言われたくない言葉でもあるから。

「好き」が溢れた瞬間

新菜は、ついに胸の内を明かします。

自分の中の「みっともない感情」から目を逸らすのではなく、まっすぐに向き合った彼の姿は、成長と覚悟そのものでした。

「嫉妬です」

虜にさせるように振る舞ってほしいと自分で頼んでおいて、コミケで海夢に向けられる無数の好意を目の当たりにすると苦しくなった。

そんな矛盾した想いをさらけ出す新菜の姿は、見ていて胸が締め付けられます。

爆発する感情

海夢の言葉にならない想いが爆発します。

「好き好き好き好き！！」真っ赤になって何度も繰り返す彼女の姿には、抑えてきた感情の重さがにじんでいました。

それは「やっと通じ合えた」という安心と嬉しさの入り混じった、心からの喜びだったのです。

2人の感情が交差したキス

そして訪れたキス。情熱的で、誰よりも真っ直ぐな感情の証でした。

言葉では足りない想いを確かめるように、2人の心がひとつになった瞬間だったのです。

笑顔で受けとめた海夢

新菜の気持ちを知った海夢は、怒るでも泣くでもなく、笑顔で受けとめました。

どこまでも真っ直ぐでピュアな彼女だからこそ、新菜の気持ちに気づかずにいた。そして気づいた時には、何の迷いもなく全力で応える。それが海夢なのだと、改めて感じました。

初めて素直に重なった気持ち

初めてのキスは突然で、戸惑いながらも受け入れる新菜。

今まで触れられなかった、でもずっとそばにあった想い。

それがようやく重なり、2人は恋人としての第一歩を踏み出したのです。

すれ違いの果てに見えた確かな絆

恋は、思っているよりもずっと不器用で、遠回りするもの。

それでも、まっすぐに想いを伝え合えたからこそ、2人は本当の意味で繋がれたのです。

恋人となった2人には、まだまだ試練もあるでしょう。でも、きっともう大丈夫。心を通わせる術を知った今の2人なら、乗り越えていけるはずです。