第31話のサブタイトルは**「不覚」。
脚本は柏原寛司**、演出(監督)は原隆仁で、シリーズとしても印象の強い“地方ロケ回”の一つです。
舞台は横浜を飛び出し、長崎県(長崎市・西海市)周辺でのロケが大きな見どころになっています。
そうですね…😊
テレビシリーズの31話「不覚」と33話「生還」が長崎ロケでした⛪🇳🇱また、劇場版「あぶない刑事」のクライマックスでの銃撃戦は設定こそ荒崎海岸付近でしたが、31話にもロケ地となっていた大島造船所での撮影でした🚁🏗🚢 pic.twitter.com/hggeUGkMHu
— ろく (@IBuxUJM51Q3sfIl) July 18, 2024
あぶない刑事31話「不覚」は「港署の成長痛」を描く回:“トオルの失態”が事件の起点になる
この回を動かすのは、港署の末っ子ポジションである**町田透(トオル)**の「不覚」です。
具体的には、トオルがクラブで真紀(椎名梢)に拳銃を奪われてしまうところから事態が転がり始めます。
「あぶデカ」は、タカとユージが無茶をしても“結果で帳尻を合わせる”タイプの作品ですが、トオルの場合はそう簡単にいかない。
拳銃は警察官にとって“身分証”であり、“最後の安全装置”でもあります。
ここでの喪失は、単なる小さなミスではなく、回全体の緊張のスイッチになっています。
ラッパズボンを完璧に履きこなす
※ あぶない刑事 「不覚」第31話 pic.twitter.com/FHLdToYWVt
— レイア (@makiro_leia) December 2, 2023
あぶない刑事31話「不覚」は「港署の成長痛」を描く回:ヤクザ抗争と“鉄砲玉”の線が結びつく
真紀を追いかけるトオルの前に割り込むのが、バイクに乗った男・西山(山田辰夫)。
しかもこの西山、ただの通りすがりではなく、トオルが過去に逮捕したことのある人物として出てきます。
ここが巧い。
トオルの“今の失態”が、彼の“過去の仕事”とも接続し、偶然ではなく因縁として事件が膨らむ構造になっているからです。
さらに西山は、組織の論理に飲み込まれ、興龍会の井上(堀田眞三)に使われる形で、銀星会の早見(平泉成)の暗殺を命じられ長崎へ向かう。
つまりこの回は、
・トオルの拳銃強奪(個人的なミス)
・西山という小悪党の暴走(個人の欲と恐怖)
・組織同士の抗争(ヤクザの構造)
が、一本の線として繋がっていく回なんです。
あぶない刑事31話「不覚」は「港署の成長痛」を描く回:長崎ロケが“絵作り”以上の意味を持つ
「不覚」は、ロケ地が“観光地っぽい背景”で終わらず、追跡・狙撃・張り込みといった刑事アクションの動線そのものを作っています。
たとえば、長崎オランダ村、大島造船所、長崎空港などがロケ地として挙げられています。
この“地理の変化”が、視聴者の体感を切り替える。
横浜のいつもの路地や埠頭ではなく、見慣れない空気の中で事件が進むからこそ、タカとユージのバディ感がより輪郭を持って映ります。
あぶない刑事31話「不覚」は「港署の成長痛」を描く回:クライマックスの張り詰め方
終盤の見せ場として語られやすいのが、西山が早見を狙撃しようとする局面です(オランダ村周辺で“追う/逃げる”が立ち上がる)。
ここでのポイントは、「不覚」がトオルだけの言葉では終わらないこと。
・拳銃を奪われたトオルの不覚
・バッジ欲しさに“鉄砲玉”へ落ちていく西山の不覚
・組織の思惑に利用される側/利用する側、それぞれの油断
こうした“ズレ”や“判断ミス”が積み重なって、現場が一気に危険な温度へ上がっていく。
あぶない刑事31話「不覚」は「港署の成長痛」を描く回:まとめ
第31話「不覚」は、タカとユージが派手に事件を解決する回であると同時に、トオルの未熟さが“物語のエンジン”になる回です。
脚本・演出のクレジットが示す通り、ここは柏原寛司×原隆仁の組み合わせで、地方ロケのスケール感を“事件の構造”にまで落とし込んでいるのが強い。
そして何より、タイトルの「不覚」が、単なる失敗談ではなく、人が欲や油断で踏み外す瞬間を、刑事ドラマとして気持ちよく“追跡劇”へ変換している。
31話は正に港署の成長痛を描く回なのです。



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