鯉のぼりは、日本の伝統的な文化のひとつです。
鯉のぼりを飾ることで、男の子の健やかな成長と立派な出世を願っています。
鯉のぼりは、いつからいつまで飾るのかや、鯉のぼりの文化はいつから始まったのかなどを知って、より楽しく飾りましょう。
鯉のぼりはいつから飾る?
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鯉のぼりは春のお彼岸を過ぎると飾ることができます。一般的には3月下旬から4月上旬にかけて飾りつけることが多いです。
これは、男の子の健やかな成長を願って端午の節句の飾りとして用いられるからです。端午の節句自体は5月5日にありますが、鯉のぼりを飾る正確な時期は特に定められておらず、地域や家庭によって異なることがあります。
春分の日、つまり3月20日頃を目安に飾り始める家庭が多いのは、この日が昼と夜の長さが同じになり、陰陽のバランスが整うとされるからです。春分を過ぎると自然の生命力が芽吹き、陽の気が増すため、この時期に飾ることで子どもの成長や出世を願う意味が込められています。
さらに、鯉のぼりを飾る際には大安の日を選ぶ風習もあるとされています。大安は六曜の中で最も吉日とされ、何事もうまくいくとされる日です。
この吉日に鯉のぼりを飾ることにより、さらに男の子の幸運を願うという意味合いが加わります。
鯉のぼりはいつまで飾る?
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鯉のぼりをしまう時期は特に決まっておらず、地域や家庭によって異なることがありますが、一般的には5月中旬頃までが目安とされています。
鯉のぼりをしまう時期には、季節の変わり目としての意味もあります。5月中旬になると梅雨の時期が近づき、雨や湿気が多くなるため、この時期にしまうことで鯉のぼりを清潔に保ち、カビや色あせを防ぐことができます。
また、一部の地域や家庭では、旧暦の端午の節句まで鯉のぼりを飾る習慣があります。旧暦の端午の節句は新暦の5月5日から約1ヶ月遅れで6月上旬にあたるため、旧暦に従う場合はその時期まで飾り続けることがあります。
このように、鯉のぼりを飾る期間はその地域の習慣や気候条件によっても左右されます。
次男や三男の鯉のぼりはどうしたらいいの?
鯉のぼりは、子供たち一人一人の健やかな成長と幸福を願うために飾られる伝統的な飾りです。
本来は兄弟がいる場合には、それぞれに個別の飾りを用意するのが理想的です。
ただ、現実にはそうすることが難しい場合も多く、経済的やスペースの制約もあります。
そういう場合は慣習にこだわりすぎず、長男は鎧の飾り、次男は鯉のぼりといったように、それぞれの子供に違った飾りを用意してあげるのも一つの方法です。
さらに、鯉のぼりを飾る際には、「6点セット」や「7点セット」など、点数に応じたセットが用意されており、これには真鯉、緋鯉、子鯉、吹流し、矢車、ロープが含まれています。
セット内の子鯉は、家庭の子供の数に応じて追加購入することが可能です。
鯉のぼりの文化はいつから始まった?
鯉のぼりの文化は、江戸時代に武家の風習として始まり、庶民にも広まっていったものです。
鯉のぼりは、中国の登龍門の故事に由来し、男の子の立身出世を願う象徴となりました。
鯉のぼりは、男の子の健やかな成長を祝う端午の節句にちなんだ飾りです。
端午の節句は、もともと中国の厄除けの行事でしたが、日本では奈良時代に菖蒲と「尚武」と結びつけて、武家の年中行事となりました。
江戸時代になると、武家では端午の節句に家紋を入れた幟や旗指物を飾る風習がありました。
これは、武士の武運長久や子孫繁栄を祈るものでした。
この風習が、裕福な町人にも取り入れられるようになりましたが、その際に鯉のぼりが登場しました。
鯉のぼりは、中国の正史『後漢書』に記された登龍門の故事に由来します。
この故事は、黄河の竜門という滝を鯉が登り切ると竜になることができるというもので、立身出世の象徴とされました。
町人は、この故事をモチーフにして、鯉の絵を描いた幟を飾るようになりました。
鯉のぼりはいつから飾る?のまとめ
鯉のぼりを飾る時期は、春のお彼岸が過ぎれば飾ってもいいといわれています。
概ね3月下旬から4月上旬頃に飾りつけるのが一般的なようです。
鯉のぼりを飾ることで、男の子の健やかな成長と立派な出世を願っています。
鯉のぼりの文化は、江戸時代に武家の風習として始まり、庶民にも広まっていったものです。
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