『キングダム』に登場する摎(きょう)は、秦国六大将軍の一人であり、武勇に優れた美しき女戦士です。
彼女は王騎と特別な約束を交わし、数々の戦場を駆け抜けましたが、その最期はあまりにも壮絶なものでした。
本記事では、摎の出生の秘密、王騎との関係、そして彼女の最期に至るまでを詳しく解説します。
この記事を読むとわかること
- 摎の最期と龐煖との壮絶な戦い
- 王騎と摎の特別な約束と絆の物語
- 摎の史実上のモデルとフィクション要素の違い
摎(きょう)の最期とは?結末を詳しく解説
『キングダム』の中でも屈指の人気キャラクターである摎(きょう)。
彼女は六大将軍の一人として数々の戦場を駆け抜けましたが、その最期はあまりにも壮絶なものでした。
摎の最後を飾るのは、秦軍と趙軍が激突する馬陽の戦い。
摎の最期の場面は何巻に描かれているのか?
摎の最後が描かれるのは『キングダム』11巻~16巻にかけての物語です。
特に摎が戦死する場面は11巻に収録されており、多くの読者に衝撃を与えました。
この戦いは、王騎と摎が共に挑んだ戦いであり、摎にとっては「百城攻略」の最後の一戦でもありました。
龐煖(ほうけん)との戦いで散った壮絶な結末
摎の命を奪ったのは、趙軍の最強武将龐煖(ほうけん)でした。
馬陽の戦いの前夜、秦軍の野営地に突如として現れた龐煖。
彼は、摎が宿営していた天幕へとまっすぐ向かい、護衛の兵たちを瞬く間に蹴散らしていきました。
摎も剣を手に取り迎え撃ちますが、龐煖の圧倒的な力の前に無念にも討たれてしまいます。
最期の瞬間、摎は王騎のことを思いながら命を落としました。
摎と王騎の関係――交わされた約束と絆
摎と王騎の関係は、単なる主従や戦友の枠を超えた特別な絆によって結ばれていました。
幼い頃から王騎のそばで育った摎は、彼に憧れ、そしてひそかに恋心を抱いていました。
彼女はただ戦場を駆けるだけでなく、王騎とともに未来を築くことを夢見ていたのです。
摎が夢見た「王騎の妻になる」という誓い
摎は幼い頃、王騎に「百の城を落としたら、私を妻にしてください」と誓いを立てます。
当時の王騎は、摎の言葉を本気にすることなく、ただ微笑んでいたかもしれません。
しかし、摎は戦場で華々しい功績を重ね、ついに99の城を落とすところまで到達します。
そして馬陽の戦いこそ、100個目の城を落とす戦いだったのです。
王騎が覚えていた百城攻略の約束
摎にとっては幼い頃の約束でも、戦場に出ればそれを意識する余裕はないかもしれません。
しかし、王騎はずっとその誓いを覚えていました。
馬陽の戦いの前夜、王騎は摎に向かってこう語ります。
「いよいよ最後の一つですね」
その言葉を聞いた摎は驚き、そして涙を流します。
王騎がこの約束を覚えてくれていたことが、何よりも嬉しかったのでしょう。
しかし、その翌日、摎は龐煖との戦いで命を落としてしまいます。
摎は実在したのか?史実との違いを考察
『キングダム』では、摎(きょう)は六大将軍の一人として描かれていますが、彼女が実在したのかどうかは気になるところです。
実は、歴史上には「摎」という女性将軍の記録はありません。
しかし、彼女のモデルとされる武将は実在していた可能性があります。
史実における楊摎(よう きゅう)の存在
史実には「楊摎(よう きゅう)」という名の将軍が存在しました。
紀元前256年、彼は韓の陽城を攻め落とし、魏を討伐するなどの功績を残しています。
さらに、秦の始皇帝(嬴政)の東方巡幸にも随行していた記録があり、中華統一後も活躍したとされています。
ただし、史実の楊摎には性別の記載がなく、『キングダム』の摎のような女性武将だったかどうかは不明です。
『キングダム』の摎が持つフィクション要素
『キングダム』では、摎は秦の昭王の隠し子という設定になっています。
しかし、史実にはそのような記録はなく、これは完全にフィクションの要素と考えられます。
また、彼女が王騎と恋仲であったというエピソードも創作の可能性が高いです。
史実の王騎は存在したものの、彼が誰かと特別な関係にあったという記録は残っていません。
摎のキャラクターは、史実の楊摎の名前を借りつつも、『キングダム』独自の物語が大きく加えられた創作キャラクターであると言えるでしょう。
摎の強さの秘密――戦いの天才と称された理由
摎は、六大将軍の一人として数々の戦場で活躍し、「戦いの天才」とまで称されました。
彼女がここまで強くなれた理由は、生まれながらの才能だけではなく、幼少期からの厳しい環境と鍛錬にありました。
ここでは、摎がどのようにして戦場で名を馳せる武将へと成長したのか、その秘密を解説します。
幼少期から鍛えられた戦闘センス
摎は、王騎の父の戦友の家で召使いの子として育ちました。
幼い頃から王騎の戦う姿を見て育った彼女は、自然と武芸に興味を持ち、自ら剣を手に取るようになりました。
また、摎の父は秦の昭王であり、王騎は彼女の隠された血筋を知っていた可能性もあります。
そのため、幼少期から王騎は彼女を特別視し、戦士としての鍛錬を積ませたのかもしれません。
王騎軍で開花した類まれなる才能
王騎軍に加わった摎は、戦場で次々と勝利を収め、その卓越した戦術眼と武勇を発揮します。
彼女の才能を見抜いた王騎は、摎に重要な戦いを任せるようになりました。
摎は策略にも優れ、戦場では敵を巧みに翻弄しながら勝利へ導く采配を見せます。
その結果、彼女はわずか数年で六大将軍の座へと上り詰め、秦軍を代表する名将として名を馳せることになったのです。
摎の最後に王騎が見せた怒りと悲しみ
馬陽の戦いで命を落とした摎。彼女の死は、王騎にとって計り知れない悲しみをもたらしました。
摎を倒したのは、趙の武神・龐煖(ほうけん)。
王騎はその瞬間、かつてない怒りをあらわにし、龐煖に対して全力の一撃を放ちます。
王騎が龐煖に放った渾身の一撃
摎を討たれた王騎は、冷静さを失うことなく瞬時に反撃に出ます。
その一撃は龐煖の顔面を直撃し、龐煖を吹き飛ばしました。
しかし、摎を取り戻すことはできません。
この戦いは一時休戦となり、王騎は摎の亡骸を抱きしめることしかできませんでした。
摎の死が王騎に与えた影響とは?
摎の死は、王騎の生き方を大きく変えました。
それまで戦いに対して揺るぎない自信を持っていた王騎でしたが、摎を失ったことで戦場での意味を見失うことになります。
彼は六大将軍でありながら、それ以降、大きな戦にはほとんど参加しませんでした。
しかし、それから9年後、王騎は再び馬陽の戦場に立つことになります。
そして、皮肉にも王騎自身も龐煖によって討たれることになるのです。
まとめ|摎の最期と王騎の悲劇を振り返る
摎は、『キングダム』の中でも特に印象的なキャラクターの一人です。
彼女は幼い頃から王騎に憧れ、「百の城を落としたら妻にしてほしい」と誓いを立てました。
その夢を叶える目前で、趙の武神・龐煖によって命を奪われてしまいます。
彼女の死は、王騎にとっても大きな転機となりました。
摎を失ったことで、王騎は一時戦場から身を引きますが、最終的には再び馬陽の戦いに身を投じ、彼自身も龐煖によって討たれるという運命を辿ることになります。
史実では摎のモデルとなった「楊摎(よう きゅう)」という将軍が存在しますが、彼が女性であったという記録はありません。
そのため、『キングダム』の摎は、史実をベースにしつつも、創作が加えられたキャラクターだと考えられます。
摎の物語は、単なる戦国の一エピソードではなく、王騎との絆や、戦乱の中での悲劇を描いた名シーンとして、多くの読者の心に残っています。
彼女の壮絶な生涯を振り返ることで、『キングダム』の魅力をより深く感じることができるでしょう。
この記事のまとめ
- 摎は秦の六大将軍の一人であり、王騎と深い絆を持っていた。
- 「百の城を落としたら王騎の妻になる」との誓いを立てたが、龐煖によって討たれた。
- 摎の死は王騎の生き方を変え、最終的に彼自身も龐煖に討たれる運命を辿った。
- 史実では楊摎という将軍が存在するが、摎が女性である設定は創作の可能性が高い。
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