【キングダム】昌平君の壮絶な生涯!史実と最後の裏切りの真相に迫る

アニメ

『キングダム』に登場する昌平君(しょうへいくん)は、秦国の軍総司令官として数々の戦を指揮する戦略家です。

しかし、史実の昌平君は最終的に秦を裏切り、楚王に即位するという劇的な運命を辿りました。

なぜ彼は秦を去り、楚の王となったのか?史実と『キングダム』の描写を比較しながら、その生涯を振り返ります。

この記事を読むとわかること

  • 昌平君の史実での出自や秦での役割
  • 昌平君が軍総司令官として活躍した戦歴
  • 昌平君が秦を裏切り、楚王となった理由とその最期

昌平君は実在した?史実における彼の立場とは

『キングダム』に登場する昌平君(しょうへいくん)は、軍略家として秦国で活躍する人物ですが、彼は**実在した歴史上の人物**でもあります。

史実の昌平君は元々**楚の王族**の血を引く人物でありながら、秦国で軍司令官を務めるという異色の経歴を持っていました。

では、昌平君はどのようにして秦に仕え、どのような立場で活躍したのでしょうか?

昌平君の出自と秦での役割

昌平君の出自については諸説ありますが、有力な説としては、**楚の考烈王(こうれつおう)の子**であるとされています。

父・考烈王が秦に人質として送られ、のちに楚へ帰還して王位を継ぎましたが、その際に**考烈王の代わりに人質となったのが昌平君**でした。

昌平君は秦国で育ち、秦の昭襄王(しょうじょうおう)や政(後の始皇帝)に仕えながら、軍略の才を磨いていきます。

やがて、彼は**呂不韋(りょふい)を支える副丞相**となり、のちに**軍総司令官**として秦の戦略を担うまでに出世しました。

楚と秦の関係と人質時代

戦国時代、秦と楚は対立しながらも、政治的な駆け引きを行う関係でした。

秦は強国として中華統一を進める一方で、楚は広大な国土と豊かな資源を持ち、最後まで秦に抵抗した国の一つです。

このような状況の中で、**昌平君は秦の中枢で活躍しながらも、心のどこかに楚への想いを抱えていた可能性があります。**

のちに彼が楚へ戻り、楚王となる展開を考えると、彼の出自や人質時代の経験が大きく影響していたのかもしれません。

昌平君の戦歴と軍略家としての功績

昌平君は単なる政治家ではなく、**秦国を代表する軍略家**としても活躍しました。

彼は軍総司令官として、数々の戦で戦略を立案し、秦の勝利に貢献しました。

ここでは、彼の戦歴とその功績を振り返ります。

嫪毐(ろうあい)の乱の鎮圧

昌平君の軍事的才能が発揮された大きな事件の一つが、**「嫪毐(ろうあい)の乱」**の鎮圧です。

この乱は、秦の太后と寵愛を受けていた嫪毐が、権力を握るために起こしたクーデターでした。

昌平君は**昌文君(しょうぶんくん)とともに軍を率い、この反乱を鎮圧**しました。

戦闘においては、彼が**幼い頃に蒙武(もうぶ)を上回るほどの武力を持っていた**ことが明らかになり、実際に敵将を討ち取る活躍を見せました。

この功績により、昌平君は**右丞相へと昇進**し、秦の軍事を担う重要な存在となります。

秦軍総司令官としての活躍

昌平君は、秦の軍総司令官として**数々の戦争で戦略を立案し、秦の拡大に貢献**しました。

彼が指揮を執った主な戦いには、以下のようなものがあります。

  • **山陽(さんよう)の戦い** – 秦が韓の領土を奪取
  • **合従軍との戦い** – 連合軍を破り、秦の国力を示す
  • **嫪毐の乱** – 反乱を鎮圧し、国の安定に寄与
  • **鄴攻め(ぎょうぜめ)** – 『キングダム』でも重要な戦い

特に鄴攻めでは、昌平君が考案した戦略が決定的な役割を果たし、秦軍は勝利を収めました。

このように、昌平君は軍略の面でも**「知は李牧級」**と言われるほどの才能を持っていたことが分かります。

軍師育成にも力を注いだ昌平君

昌平君は自身の才能を発揮するだけでなく、**後進の育成にも力を注ぎました。**

彼は**私財を投じて軍師学校を設立**し、多くの優れた軍師を育てました。

その中には、**河了貂(かりょうてん)や蒙毅(もうき)**といった、『キングダム』で活躍する若手軍師たちも含まれています。

彼の指導によって、秦国の軍略は次世代へと受け継がれていきました。

昌平君はなぜ秦を裏切り、楚王になったのか?

秦国の軍総司令官として活躍した昌平君ですが、最終的には**秦を裏切り、楚王として秦に立ち向かう**ことになります。

なぜ彼は秦を離れ、楚に戻ったのでしょうか?

その理由を、史実をもとに探っていきます。

右丞相の罷免と失脚

昌平君の転機となったのは、**紀元前226年の出来事**でした。

この年、秦王政(後の始皇帝)は楚討伐を計画し、**総大将を誰にするか**を巡って議論が巻き起こります。

昌平君は慎重な戦略を主張したものの、**秦王政は李信(りしん)を総大将に任命**しました。

これに異を唱えた昌平君は、結果的に**右丞相を罷免されてしまいます。**

その後も彼の地位は低下し、ついには**秦国内での立場が危うくなる**事態となりました。

流罪による楚への帰還

さらに、昌平君にとって決定的だったのが、**楚の旧都・郢(えい)への流罪**でした。

紀元前230年、秦は韓を滅ぼし、その旧都である**新鄭(しんてい)で反乱**が発生します。

この反乱の鎮圧後、秦は楚王族の血を引く昌平君を新鄭に送り、民衆を落ち着かせようとしました。

しかし、この時すでに昌平君は**秦への不満を募らせていた可能性**があります。

その後、彼は**反乱に関与した疑いをかけられ、楚の郢へ流罪**となりました。

ここで昌平君は、再び楚の地を踏むことになったのです。

項燕の擁立と楚王即位の経緯

紀元前223年、秦は60万の大軍を動員し、楚を攻撃しました。

この戦いで楚の王・負芻(ふすう)は敗北し、楚は滅亡寸前の状態に追い込まれます。

しかし、ここで楚の大将軍**項燕(こうえん)が昌平君を楚王として擁立**し、秦に最後の抵抗を試みました。

項燕が昌平君を楚王に選んだ理由は、彼が**楚王族の血を引く正当な後継者**であり、また**秦の内情を知る優れた軍略家**だったからです。

こうして、秦で育ち軍総司令官まで登り詰めた昌平君は、最終的に秦と敵対することになりました。

昌平君の最期と秦・楚の戦い

楚王となった昌平君は、楚を復興させるべく秦に対抗しました。

しかし、すでに楚の国力は衰えており、秦の強大な軍勢を食い止めることは困難でした。

ここでは、昌平君の最期と、彼が関わった秦と楚の最終決戦を見ていきます。

秦軍の楚侵攻と王翦・蒙武の戦い

昌平君を楚王に迎えた項燕(こうえん)は、**秦との決戦に臨みます。**

しかし、秦は王翦(おうせん)・蒙武(もうぶ)という**歴戦の将を指揮官に据え、60万の大軍をもって楚へ侵攻**しました。

この戦いで、秦軍は徹底的に楚を攻め立て、**ついに項燕が戦死**します。

昌平君にとって、これは楚の敗北を決定づける大きな出来事でした。

もはや楚は戦う力を失い、昌平君は孤立していきます。

昌平君の死と楚の滅亡

史実では、昌平君の最期についての**明確な記録は残っていません。**

ただし、秦軍の侵攻後に**楚王として戦っていたことから、戦死または処刑された可能性が高い**と考えられています。

特に、秦の将軍・蒙武が昌平君を討ったという説もあり、もしこれが事実であれば、かつて同じ秦国で育ち、戦略を学んだ二人が最後に敵として相対したことになります。

こうして昌平君の死とともに、**楚は完全に滅亡し、秦は統一への道をさらに進むこととなりました。**

まとめ|昌平君の生涯から見るキングダムの今後

昌平君は、**秦国の軍総司令官として活躍しながらも、最終的には楚王となり、秦と敵対する**という波乱の生涯を送りました。

彼の生涯を振り返ると、戦国時代の激しい権力争いの中で、**政治的立場や出自が彼の運命を大きく左右した**ことが分かります。

では、この昌平君の史実は、『キングダム』の物語にどのような影響を与えるのでしょうか?

昌平君の裏切りは『キングダム』でどう描かれるのか?

現在の『キングダム』では、昌平君は秦王政(始皇帝)の側近として重要な役割を果たしています。

しかし、史実通りに物語が進むのであれば、**今後昌平君が秦を裏切る展開が描かれる可能性が高い**でしょう。

特に、彼と政の関係がどのように変化していくのか、**その裏切りのきっかけがどのように描かれるのかが注目ポイント**となります。

秦統一への影響と今後の展開

昌平君の離反は、**秦国にとって大きな打撃となる可能性**があります。

彼は軍略家としても優れており、また楚王族としての正統性も持つため、**秦にとって強力な敵となり得る**のです。

もし『キングダム』でこの展開が描かれるなら、蒙武や王翦といった秦の将軍たちとの戦いが避けられないでしょう。

その戦いの結末が、史実通りに描かれるのか、それともオリジナルの展開となるのか、今後の物語の行方が非常に楽しみです。

昌平君の生涯から学ぶこと

昌平君の生涯は、**どんなに才能があっても、政治の流れによって運命が大きく変わる**ことを教えてくれます。

また、彼のように国をまたいで生きた人物は、戦国時代においては非常に珍しく、その点でも興味深い存在です。

彼の決断や生き様は、現代に生きる私たちにとっても多くの示唆を与えてくれるのではないでしょうか。

この記事のまとめ

  • 昌平君は史実に実在し、楚王族の血を引く人物
  • 秦の軍総司令官として数々の戦いで活躍
  • 嫪毐の乱を鎮圧し、右丞相に昇進
  • 秦王政と対立し、罷免・流罪で楚へ戻る
  • 楚の大将軍・項燕に擁立され、楚王として秦に対抗
  • 最終的に秦軍に敗れ、楚とともに滅亡
  • 『キングダム』では今後の昌平君の動向が注目される

コメント