『自縛少年花子くん』71話では、寧々の寿命を延ばすために花子くんが葵を身代わりにします。その結果「断絶」が起こり、花子くんの身にも異変が起こります。
この記事を読むとわかること
- 花子くんが選んだ「断絶」の真の意味と目的
- 寧々と茜が協力して立ち上がる
「断絶」とは何か?
八尋寧々の命を救うため、花子くんは決断を下します。
それは、彼自身を含む怪異たちをこの世界から完全に消すという代償を伴うものでした。
寧々の寿命と引き換えにされた葵の命
寧々の寿命は、本来短く定められていました。
花子くんはそれを回避するために、彼岸に落ちた葵を生贄として捧げ、寧々の寿命を引き延ばします。
つまり花子くんは、寧々の親友を犠牲にして、寧々を生かす選択をしたのです。
その決断が、寧々にとっても受け入れがたいものだと、花子くん自身も分かっていたはずです。
「怪異たちの世界を消す」という選択
贄の儀式を終えた後、学園にいた怪異たちは次々と崩れ、消滅していきました。
すべての怪異と人間の世界を切り離す「断絶」が起こったのです。
怪異が消えることで、寧々の生活から恐怖や危険は排除されますが、同時に花子くん自身も彼女の前から消えてしまいます。
「寧々が幸せであればいい」
その願いだけを胸に、彼は姿を消したのでした。
花子くんの本心
花子くんは、「断絶」という手段で全ての怪異を消し、自らも姿を消す運命を選びました。
その理由は寧々のため。彼女の命を救うことが、花子くんのたった一つの願いでした。
しかし別れの瞬間、彼は隠していた本心をこぼしてしまいます。
「ヤシロと一緒に生きてみたかった」
消えゆく花子くんは、寧々を抱きしめながら言いました。
「俺も…ヤシロと一緒に生きてみたかったな」
これまで一度も口にしなかった、彼自身の願い。
寧々を守ることだけを願って行動してきた花子くんが、初めて自分の想いを吐露した瞬間でもありました。
「いかないで・・・」
寧々が涙ながらにつぶやいた「いかないで・・・」
しかし、その想いは届くことなく、花子くんは静かに消えていきます。
寧々の涙と未練は、彼の心にわずかな動揺を残したことでしょう。
花子くんが消えた日常
花子くんが消え、怪異のいない日々が始まりました。
しかし、寧々も茜も、残された日常を素直に受け入れることができませんでした。
「協力してくれない?」
深く傷つき、涙を流す寧々に対し、茜は「協力してくれない?」と静かに声をかけます。
茜もまた、葵との約束を果たすために諦めずに前へ進もうとしていたのです。
この言葉に背中を押された寧々は、協力する決意を固めます。
失ったもの、残された想い、これからの物語
寧々と茜は、それぞれの大切な存在を失いながらも、前に進む決意を固めました。
「もう一度会いたい」「取り戻したい」その想いが、彼らを強くしています。
喪失から始まる物語は、希望へと変わろうとしています。
断絶された世界の「その先」に、果たして救いはあるのでしょうか。
この記事のまとめ
- 花子くんは、寧々を救うために「断絶」を決行
- 葵の命を代償に怪異の世界を消し去る
- 花子くんは寧々に本心を明かしながらも消えてしまう
- 寧々と茜は、花子くんと葵を取り戻そうと立ち上がる
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