『その着せ替え人形は恋をする』103話では、新菜と海夢の心が静かに揺れ動く時間が描かれています。
雛人形との出会いや、未来への覚悟を初めて伝えた新菜。静かに耳を傾ける海夢。お互い言葉にできない想いを抱えながら、不安を隠して笑おうとしていました。
そして突然訪れる意外な人物との再会。過去の影が差し込みます。
この記事を読むとわかること
- 新菜と海夢が進路について語り合う
- 新菜の過去と祖父への強い想い
- 突然の再会
「うまく笑えてるかわからない」
新菜と海夢は、ひな祭りイベントの会場を訪れます。海夢の表情は固く、様々な思いが見え隠れしていました。
「今は笑わないと」
海夢は、「あの時の新菜の表情」の意味を聞けずにいます。コスプレの囲み撮影のあとで見せた憔悴しきった表情、どこか遠くを見つめるような目。
本当は理由を知りたいけれど、聞いたら今の関係が変わってしまうかもしれない。
せっかく来たのだから、今は笑わないと・・・海夢は、自分に言い聞かせていました。
新菜の心にある思い
新菜もまた、心の奥にある思いを抱えながらも言葉にできず、自分に言い聞かせていました。
笑わないと・・・
見えない気持ちを抱えて
帰り道、新菜は静かに将来の話を始めます。その言葉の端々に、深い決意がにじんでいました。
「高校出たら工房に入る」
新菜は、進学ではなく祖父の工房に入るという決断を打ち明けます。両親を亡くして塞ぎ込んでいた幼い新菜にとって、祖父が見せてくれた雛人形は心の支えでした。
ひな人形と出会い、夢中になれたことで、考えても仕方がないことは考えないようになったのです。
祖父が元気なうちに、自分の作った雛人形を見せたいという気持ちは、何よりも強いものでした。
海夢の思いは?
話を聞く海夢の胸にも、揺れ動く感情が芽生えていきます。
海夢は、自分の進路に対してまだ答えを見つけていないのかもしれません。
新菜と一緒に育ててきた夢、そしてプロのコスプレイヤーとしてスカウトされたこと。本当は、話したいことがいっぱいあったはずなのに、なかなか言葉にできません。
ふたりの距離は近いようで、ほんの少し手の届かない場所にある。そんな空気が描かれています。
突然の再会
海夢がようやく話し始めたとき、突如として鳴った電話。
その内容は、新菜の過去を呼び起こすものでした。
工房にいたのは
工房の扉が開き、そこにいたのは幼なじみの「のんちゃん」でした。
新菜の視線が強張り、その場に立ち尽くします。新菜にただならぬ過去があったことがうかがえます。
新菜が封じていた記憶
のんちゃんは、新菜にとって忘れたかった過去の象徴。
再会の瞬間、新菜は表情を失い、言葉をなくします。
新菜の感情は、どのように変化していくのでしょうか。
ハニエルコスプレ騒動の余波
冬コミでのハニエルコスプレをきっかけに、SNSや雑誌編集部が動き始めます。
雑誌編集部が動く
雑誌編集部は、コスプレ衣装の制作者とコスプレイヤーの正体を探っていましたが、まだ海夢のもとにはたどり着けていないようです。
新菜と海夢の「静かな時間」とは対照的に、外の世界は騒がしく動いています。
やがてこの波は、ふたりの関係にも影響を与えることになるのでしょうか。
海夢はスカウトされる?
ハニエルのコスプレが社会にどれほど影響を与えたのか、まだふたりは知りません。
しかし、それを見た周囲の反応からは、海夢の表現力や影響力が高く評価されていることがわかります。
プロとしてスカウトされる未来も、現実味を帯びてきているのです。
ふたりの関係が深まる転機
『その着せ替え人形は恋をする』103話では、大きな事件が起きたわけではありません。
しかし、新菜と海夢それぞれの内面に深く迫るエピソードでした。
静かなやり取りの中に、多くの「心の声」が詰まっていました。
新菜の「想い」が語られた
祖父との絆、両親を失った過去、そして夢。
新菜がようやく語った「本当の自分」の物語。
それを聞いた海夢の心にも、変化が芽生えていくことは間違いありません。
海夢が見つめる「これから」
海夢は、夢を追うかどうか、自分の中に答えを探しています。
そして「のんちゃん」との再会は、これからのふたりにとって大きな試練となるでしょう。
けれどその試練は、きっとふたりの距離をさらに近づけるはず。
この記事のまとめ
- 新菜が、進路と過去を海夢に打ち明ける
- 海夢は、本音を言えず笑顔の裏で葛藤
- ひな祭りデートがふたりの距離を近づける
- 新菜の祖父への想いが物語の軸に
- 「のんちゃん」の再登場が次回の波乱を予感
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