イチョウの紅葉と時期

秋

10月頃から少しずつ黄色に色づいてくる銀杏。
紅葉シーズンのイチョウ並木は、たくさんの観光客で賑わい、私たちの目を楽しませてくれます。
また、イチョウの木の実である銀杏は、炒って食べることもできます。
今回は、私たちにとって身近な存在であるイチョウの木について特徴をご紹介したいと思います。

イチョウの花言葉の意味・原産地は？

ここではイチョウの花言葉とその意味、また原産地などの基本的な情報をまとめています。

花言葉は長寿や鎮魂

「長寿」は、イチョウは非常に長生きする樹木であり、数百年から千年以上生きることもあります。
この特性から、イチョウの木には長寿のイメージがあり、その象徴とされています。
「鎮魂」は、イチョウの木は、特に日本では神社や寺院の境内に植えられることが多く、神聖視されています。
そのため、亡くなった人を偲ぶ意味や、魂を鎮める意味が込められ、「鎮魂」という花言葉が付けられています。

イチョウは中国が原産

イチョウは中国が原産の落葉樹で、いつ日本に伝来したのか、正確には分かっていないようです。
伝承などではイチョウは仏教の伝来とともに日本に広まったものと考えられているようですね。
繁殖力が強く、栽培しやすいことから、現在では街路樹や庭木として見かけることが多い身近な木と言えます。

名前の由来

葉の形がアヒルの足に見えることから、中国語では鴨の足を意味する「鴨脚（ヤーチャオ）」の発音で呼ばれています。
これが訛って私たちの知る「イチョウ」となったとされていますが、正確な由来はわかっていないようです。

紅葉のメカニズム

イチョウの葉が赤く色づくのは、光合成の仕組みが変化することが原因です。
夏の間は緑色のクロロフィルが優位ですが、秋になると日照時間が短くなり、クロロフィルの生成が抑えられます。
その結果、葉に元々含まれていたカロテノイドという色素が現れ出し、葉が黄金色や赤色に変化するのです。

気候と紅葉の関係性

イチョウの紅葉には、気温や日照時間などの気候条件が大きく影響します。
秋の気温が高めの年は、クロロフィルの分解が遅れ、紅葉が遅れがちになります。
一方、気温が低めの年は、クロロフィルの分解が早まり、紅葉が早まる傾向にあります。
また、晴れの日が続くと、紅葉が鮮やかになりますが、雨が多いと色合いが薄れがちです。
このように、その年の気候によって、紅葉の時期や色合いが大きく変わってくるのが特徴です。

紅葉の見頃の時期と予測

イチョウの紅葉の見頃時期は、例年10月中旬から11月上旬頃が最も美しい時期とされています。
ただし、気候条件によって多少前後することがあります。
気象情報などで、その年の紅葉の進行状況を確認しながら、見頃時期を予測することが大切です。
例年の傾向から、早めの紅葉や遅い紅葉の年もあるため、その年の気象状況を見極める必要があります。

各地の紅葉スポット

ここでは紅葉が楽しめる名所をご紹介します。

北海道：北海道大学イチョウ並木

札幌中心部に位置し、東京ドーム約38個分という非常に広いキャンパスで有名な北海道大学。
構内の北13条通りの両側には約70本のイチョウが植えられていて、約380メートルのイチョウ並木が続きます。
毎年10月の最終週末頃に「北大金葉祭」が行われ、ライトアップされた幻想的なイチョウ並木が楽しめます。

大阪府：御堂筋

銀行やホテルなどが並ぶ、大阪市のメインストリート。
阪神百貨店前から南へ約4キロ続き、4列に植えられた900本以上のイチョウが金色の並木道を作り出します。
冬の時期はイルミネーションで美しく彩られる人気スポットでもあります。

京都府：頂妙寺

京阪三条駅から程近い場所にある、日蓮宗の本山寺院です。
頂妙寺は大きな寺院ではありますが、観光寺院ではないために比較的落ち着いた雰囲気でイチョウの紅葉を楽しめる穴場スポットとなっています。

京都府：京都府立植物園

京都府立植物園は1924年に開園した日本を代表する京都の植物園です。
京都府立植物園では園内の各所でイチョウの紅葉を楽しめます。
イチョウの木の下は一面が黄色いじゅうたんとなって、私たちの目を楽しませてくれます。

奈良県：奈良公園の紅葉

野生の鹿が生息している事で外国人旅行者からも大人気の奈良公園。
奈良公園は四季折々の風景が楽しめる場所としてしられていますが、秋にはとりわけ多くの人で賑わう紅葉の名所でもあります。

奈良県：親里大路のイチョウ並木

奈良県天理市にある「親里大路」のイチョウ並木は、秋になると約700メートルのわたって美しい紅葉を見せてくれます。

奈良県：みたらい渓谷

エメラルドグリーンに輝く「みたらい渓谷」は川沿いに遊歩道が整備されていて、四季折々の美しい景色を楽しみながらハイキングする事ができます。
川沿いを歩く約２時間半のコースは紅葉の時期は週末になると多くの人で賑わう紅葉の人気スポットとして有名です。

まとめ

イチョウと言えば秋の黄色く色づいたイチョウ並木をイメージしますよね。
イチョウは紅葉と並ぶ紅葉樹の代表的存在であり、私たちの目を楽しませてくれる存在です。
また日本全国にイチョウの名所があり、紅葉のスポットを挙げると枚挙にいとまがない程です。
紅葉のシーズンには、お近くのイチョウの名所に行ってみてはいかがでしょうか。

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