『その着せ替え人形は恋をする』では冬コミ以来、海夢と新菜のすれ違いが表面化しています。この記事では、なぜ2人はすれ違ってしまったのか、その裏にある本当の気持ちは何だったのかについて考察します。
この記事を読むとわかること
- 海夢がコスプレ衣装制作の依頼をやめようとした本当の理由
- 新菜が抱えていた「嫉妬」の感情と告白に踏み切った背景
- すれ違いを乗り越えた2人の恋
海夢の切ない決断
すれ違いのきっかけは、ひな祭りイベントの帰りに2人で訪れた五条人形店での一件です。
「最近は頭師の練習ができていない」と新菜が話すのを聞いた海夢は、自分のせいで新菜の夢を邪魔しているのでは・・・と不安を感じます。
応援したい・・・真意は伝えられず
海夢は、「衣装、もう頼まない」新菜に伝えます。頭師になるための修行時間を取り戻してほしいという思いからでした。
しかし、その思いを言葉にして伝えられなかったことで、新菜に誤解を与えることになりました。
本当は迷惑だったかも
海夢はずっと不安を抱えていました。
自分のせいで新菜の練習時間が十分に取れず、夢が遠のいているのではないか・・・
本当は迷惑だったんじゃないか・・・
その思いが彼女を突き動かし、一方的に距離を取るという選択をしてしまいます。
新菜の感情
一方、新菜の中にも、言葉にできない感情が渦巻いていました。
それは、海夢が大勢の視線を集める姿を目の当たりにしたときに感じた「嫉妬」です。
冬コミで気づいた本音
冬コミで、海夢が観客を虜にするように振る舞う姿を目の当たりにして、新菜は初めて「見ないでほしい」「撮らないでほしい」という感情を抱きます。
自分で頼んでおきながら、それを見たくないという矛盾した気持ち。彼自身も苦しんでいたのです。
その感情は明らかに恋の芽生えでしたが、彼はそれを認めることもできず、抑え込もうとしていました。
言えない気持ち
やめてほしいと伝えることは、海夢の「好き」を否定することになってしまいます。嫉妬心に気づきながらも、新菜はその気持ちを抑え込んでいました。
しかし、その沈黙が、海夢との距離を広げる原因となってしまったのです。
言葉にできなかった
すれ違いの根本には、2人が「本音を伝え合えなかったこと」がありました。誰かを大切に思う気持ちはあっても、言葉にしなければ伝わらないのです。
宇佐見さんの言葉
新菜の背中を押したのは、ユザワヤの店員宇佐見さんの助言でした。
たとえ反対されても被服の道に進みたい・・・という気持ちを、父親に伝えればよかった。そんな思いを今なお抱え続けていることを、宇佐美さんは新菜に語りました。
新菜は、自分の気持ちを伝えることの大切さに気付きます。
「好き」に向き合う
新菜は、「好きなものを否定された過去」を持っていました。
だからこそ、嫉妬から海夢の「好き」を否定してしまう自分を受け入れることができませんでした。
しかし彼は、ついに自分の中の「好き」に向き合う決意をします。
ようやく届けた
抑え込んでいた気持ちがあふれたのは、まさに別れ際の玄関先。
新菜はついに、自分の本心を打ち明けます。
新菜、ついに告白
新菜は、すべての葛藤を超えて嫉妬心と恋心を告白します。
その想いは不器用ながらもまっすぐで、ようやく海夢に届いたのです。
海夢「私も好き!!」
告白を受けた海夢は、突然新菜を押し倒し、全身で感情をぶつけます。
「私も好き!!」
これまで押し殺していた「好き」が一気に爆発した瞬間でした。
すれ違いを越えて
ぶつかり合う勇気が持てず、すれ違い、ようやく告白──。
それぞれの気持ちを、ようやく伝えることが出来ました。
伝えたから見えた気持ち
すれ違いを経て、重なった2人の想い。
これは、「恋愛」にとどまらず「人と人との理解」全般にあてはまる、深みのあるエピソードではないかと感じます。
自分の気持ちは自分の為に言わなきゃダメだよ
ときに、「気づかい」や「遠慮」が関係を壊してしまうこともあります。
どちらか一方が悪かったわけではなく、どちらも相手を思っていたからこそ、すれ違ってしまった・・・そんな経験が、誰にでもあるのではないでしょうか。
だからこそ、本当に大切な人には、ちゃんと気持ちを伝えたいですね。
この記事のまとめ
- 海夢が衣装制作の依頼をやめたのは新菜への気づかいから
- 新菜は嫉妬心を抱えていた
- 互いに想い合うも、気持ちを言葉にできずすれ違う
- 宇佐見の助言で新菜が覚悟を決める
- 新菜の告白と海夢の涙の「好き」で気持ちが重なる
- すれ違いを越えて二人の関係が大きく前進
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