成人式の由来と発祥は?始まりは紀元前?他の国から来たの?

成人式の由来と発祥をご存じでしょうか?

成人式の紀元は紀元前200年の中国から日本に伝わったと言われています。

一生のうちでたった1日だけの晴れ舞台とも思えるような大イベント。

皆 正装をして久しぶりに同級生と会えたり、写真屋さんで記念写真を撮ってもらったり、そんな大切な思い出となる成人式。

実は成人式というイベントは日本だけで、民族衣装である着物を着て成人式を行うという伝統文化の高さは世界中から評価され、とても珍しく羨ましがられているそうです。

なぜそのような文化が日本にできたのか、成人式の由来と発祥を調べてみました。

成人式の由来と発祥:成人式って何?


成人式とは、20歳を迎える年に新成人達が両親や周りの大人達に保護されてきた子供時代から、自立して大人社会へと仲間入りすることを自覚し激励、祝福する儀式、式典です。

行政が主催して、毎年1月の第2月曜日(成人の日)に満20歳となる新成人を招き、講演会を開いたり記念品を贈ったりします。

地域によっては出席率を上げるため、成人の日ではなく別の日に行うところもあるようです。

2022年4月以降、成人年齢が20歳から18歳に引き下がりましたが、従来通り成人式はそのまま行なわれています。

成人の日は1948年に「大人になったことを自覚し、自ら生き抜こうとする青年を祝い励ます」ことを趣旨として制定されました。

成人式の由来と発祥:由来は?

成人式の由来は、かつて奈良時代以降に行われていた通過儀礼が由来と言われ、数え年で12~16歳の男子が行った「元服(げんぷく)」と、女子には「裳着(もぎ)」という儀式が貴族を中心として行われていました。

ちなみに成人式の紀元は中国の「冠礼」が通過儀礼の始まりだと言われていて、紀元前200年から成人儀式として大人になると冠をつけていました。

この「冠札」が通過儀礼として日本に伝来し、「元服」という形へと変わったそうです。

また、太平洋戦争が終結しこれからの時代を生きていく若者達を励ますことを目的とした「青年祭り(成年式)」が昭和21年11月22日から3日間開催されました。

それを見た日本政府が「若者1人ひとりが大人の一員となって自覚を持って責任を果たす」ために祝福すべきと考え、戦争で敗北し明日への希望が見いだせない若者を勇気づけるためにとの想いから「成年式(成人式)」が始まりました。

成人式の由来と発祥:発祥は?


成人式の発祥は、 埼玉県蕨市の蕨第一国民学校(現在の市立北小学校)です。

先程取り上げましたように昭和21年11月22日から3日間、蕨町青年団が中心となり「青年祭り(現在の成年式)」が開催され、当時は現在のような振袖や袴・スーツではなく国民服やもんぺ姿の若者が沢山集まりました。

町長や来賓からの激励を受けて式典が終わると、展覧会や芸能大会、汁物や菓子が振る舞われ多くの人に喜ばれました。

蕨市では成人式を「成年式」と呼ばれていて、青年祭りの名称をそのまま残して現在でも「成年式」として開催されいるそうです。

また、昭和54年1月15日に「成年式発祥の地記念像」が蕨城址公園内 に建立されました。

成人式の由来と発祥:まとめ

調べてみると成人式の始まりが紀元前200年の中国から日本に伝わり、奈良時代以降に形を変えて続いたというとても歴史の古いことに驚きました。

また終戦後に希望を見いだせない若者たちを勇気づけようとした日本政府の想いがあったこと。

遠い昔の貴族社会を中心とした華やかな式典だけではなく、終戦後の辛い状況から立ち直るためのきっかけであったりと、そのような背景があったことに深く感動しました。

毎年 街中で成人式の式典に向かう新成人を見かけますが、これからは華やかな姿で嬉しそうな若者たちを見る度に、長い歴史のなかでいろんな出来事や沢山の人々の想いがあったということを思い出しながら心の中で祝福したいと思います。

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