部屋に飾れる鯉のぼり 折り紙を使った簡単な作り方

端午の節句に欠かせない鯉のぼり。最近の住宅事情を反映して、部屋の中で飾れる小さな鯉のぼりを、お店でもよく見かけるようになりました。

 

折り紙を使って、色鮮やかな鯉のぼりを作ってみませんか。こどもと一緒に作れる簡単なもの、保育施設や介護施設などの季節感あふれる壁飾りにできるものなど、さまざまな鯉のぼりの作り方をご紹介します。

 

ステンドグラス風の鯉のぼり

 

セロファン紙がなくても、折り紙と黒い画用紙があれば、ステンドグラスのような色鮮やかな鯉のぼりを作ることができます。

 

はさみがうまく使えないこどもや高齢者でも、ちぎった折り紙を台紙に貼りつけるだけでOKです。

はがきやバースデーカード、手作りフォトフレームなどのワンポイントにもステキですね。

 

用意するもの

折り紙、画用紙、黒い画用紙、はさみ(またはカッター)、のり

 

作り方

  • あらかじめ黒い画用紙に鯉のぼりの絵を描いて、輪郭やウロコとなる部分を、はさみやカッターなどで切り取っていく。
  • 台紙となる画用紙に、思い思いにちぎったり切ったりした折り紙を貼りつけていく。
  • 1と2を貼り合わせる。

 

折り紙のかぶとがウロコになった鯉のぼり

 

こちらも、大きな台紙にウロコを貼りつけて作った鯉のぼりです。ウロコの部分は、折り紙のかぶとになっています。

 

あらかじめ台紙の部分を作っておいて、こどもや高齢者の方々が折ったかぶとを貼りつけてもいいですね。みんなで作った色とりどりの大きな鯉のぼりが完成です。大きな紙で作れば、保育室やデイサービスなどの壁面飾りに最適です。

 

用意するもの

折り紙、台紙となる大きな紙、はさみ、のり

 

作り方

  • 大きな紙で、台紙となる鯉のぼりの身体を作っておく。
  • 折り紙でかぶとを作る。
  • かぶとをウロコに見立てて、鯉のぼりの台紙に貼りつけて、目を描く。

 

風がなくてもゆらゆら泳ぐ鯉のぼり

 

紙皿と折り紙だけで作れる、丸々としたかわいい鯉のぼりです。

 

指で押すとゆらゆら揺れるので、風がなくても泳いでいるように見えます。また、棒を使わないので、小さなこどもや高齢者にとっても安全です。

 

用意するもの

紙皿、折り紙やシールなど装飾に必要なもの、はさみ、のり

 

作り方

  • 紙皿を2つ折りにする。
  • 両端を、それぞれ口と尾びれの形に切る
  • 目やウロコの形に切った折り紙を貼りつける。

 

江戸時代に始まった「鯉のぼり」

奈良時代に中国から伝わったといわれる「端午の節句」は、邪気を払うための行事でした。梅雨の初めにあたる旧暦五月、人々は軒先に菖蒲(しょうぶ)を飾ったり、菖蒲酒を飲んだり、菖蒲湯に入ったりして無病息災を願いました。

 

武士の時代になると、端午の節句は男の子の立身出世や健康を願う行事になりました。「菖蒲」という音が「勝負」や「尚武」(武を重んじる)に通じるからです。武士の家では、男の子の身を守る鎧やかぶと、弓や太刀を飾るようになりました。

 

鯉のぼりを飾る風習は、江戸時代の中期ごろに裕福な町民の間で生まれ、武士の家でも取り入れられるようになったといわれています。

 

鯉のぼりに込められた願いとは

 

中国の歴史書「後漢書」によると、黄河の上流に「龍門」という高くて流れの速い滝がありました。多くの魚たちが、この滝を登ろうとして失敗しましたが、一匹の鯉が急流に逆らってこの滝を登りきり、龍となって天を舞ったのです。

 

この故事から、「登龍門」は立身出世や大切な試験などの関門を象徴する言葉となりました。

 

また、生命力と繁殖力の高い鯉は、きれいな水でなくても生きていけます。

 

そのため、男の子がさまざまな困難を乗り越えて健やかに育ち、大成してほしいという親の願いを込めて、縁起物の鯉のぼりを飾るようになったそうです。

 

まとめ

 

鯉のぼりには、男の子の健康や立身出世など、さまざまな願いが込められています。今年は、大きな鯉のぼりだけでなく、部屋の中でも楽しめる色鮮やかな鯉のぼりを、折り紙で作ってみませんか。

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