東京都墨田区、JR総武線と東京メトロ半蔵門線が交わる「錦糸町」。
スカイツリーを望む下町の玄関口として知られるこの街は、商業施設と歓楽街、住宅地が混在し、多彩な顔を持っている。
そんな錦糸町は、孤独のグルメの舞台としても幾度か登場してきた。
今回の特集では、番組で紹介された名店と、その周辺にひそむ“ひとり飯”にぴったりの隠れた名店を取り上げ、五郎さん(井之頭五郎)のようにひとりでじっくり味わいたい錦糸町グルメを掘り下げていく。
本番帰りに錦糸町「菜苑」の純レバ丼を食べに行ってきました。さすが孤独のグルメでも取り上げられたお店、23時過ぎても行列が途切れません。ピリ甘辛のタレが最高!めっちゃヤンチャな味でした!ホント旨い!また来ます☆ pic.twitter.com/AbToGYLaaq
— 松原 剛志 (@tsuyoshi_0102) July 27, 2018
孤独のグルメ、錦糸町の名店特集!:錦糸町とはどんな街か?
錦糸町駅は、東京駅から約15分。
駅周辺には大型ショッピングモール「オリナス」や「テルミナ」、南口のディープな飲み屋街「楽天地」などが広がり、昼夜問わず人の流れが絶えない。
昭和の雰囲気が色濃く残る一方で、近年は外国人観光客の増加により国際色も豊かになりつつある。
ビジネスマンや地元民、観光客が交錯するこの街は、まさに“孤独のグルメ”の舞台にふさわしい「一人飯の多様性」が息づいている。
ついに
「孤独のグルメ」「あど街っく天国」で有名になった
錦糸町でしか食べれない
「純レバ丼」臭みのないレバーに甘いタレを
ありったけの~♪ネギを~♪
(これをご飯の上に)かき集め~♪
これまた旨かった( ≧∀≦)ノ pic.twitter.com/bFYpMvpv2z
— たきにだろひし (@nQaqSrMDQXO78EO) April 21, 2025
孤独のグルメ、錦糸町の名店特集!:錦糸町の“ひとり飯”の魅力とは?
錦糸町の魅力の一つは、「一人でも入りやすい店が多い」ということに尽きる。
駅周辺の飲食店は、チェーン店から個人経営の食堂、老舗の焼き鳥屋、アジア系の多国籍料理店まで実に幅広い。
孤独のグルメ、錦糸町の名店特集!:四川家庭料理「珍味」
『孤独のグルメ』シーズン7第3話で登場したのが、錦糸町の南口側にある「珍味(ぜんみ)」。
中国・四川省出身の店主が営む本格四川料理の店で、五郎さんはここで「牛肉とパクチーの激辛炒め」や「麻辣スープ水餃子」などを堪能した。
メニューの多くは唐辛子と花椒(ホワジャオ)をふんだんに使った“ガチ中華”。
辛さの奥にある旨味に感動した五郎さんの表情は、多くの視聴者に印象を残した。
店内はカウンター中心で一人客が多く、気軽に入りやすい雰囲気。
しびれる辛さの中に複雑な香辛料の風味が広がる本格麻婆豆腐は、まさに孤独な食事の満足度を何倍にも引き上げる逸品だった。
孤独のグルメ、錦糸町の名店特集!:昭和風大衆食堂「キッチン・レボン」
北口を出て徒歩5分ほど、住宅街の中に佇む「キッチン・レボン」は、昔ながらの洋食が楽しめる名店だ。
ナポリタンやオムライス、ポークソテーなど、いわゆる“町の洋食屋さん”といったラインナップながら、味の丁寧さと盛りの良さで地元民に愛されている。
一人で来る常連も多く、テレビの音を聞きながらゆっくりランチを楽しむ姿が印象的だ。
頼んだのは「メンチカツ定食」。衣はサクサク、中はジューシーで、付け合わせのナポリタンがまた嬉しい。
五郎さんならきっと「やっぱりこういうのが沁みるんだよな」と言ってくれるだろう。
孤独のグルメ、錦糸町の名店特集!:南インド料理「アーンドラ・キッチン 錦糸町店」
異国情緒を楽しみたいなら、「アーンドラ・キッチン」も見逃せない。
東京・御徒町の本店はカレー好きの間で有名だが、錦糸町店も高評価。
ランチタイムにはミールス(南インドの定食)が手頃な価格で楽しめる。
特にベジタリアン向けミールスは、豆のカレーやサンバル、ラッサムなどが日替わりで提供され、心も身体も満たされる。
このお店もまた、カウンター中心で静かに食事を楽しめる空間が魅力的。
サンバルを口に含んだときのスパイスの香りと酸味が、日常から少し離れた異文化の風景へと誘ってくれる。
孤独のグルメ、錦糸町の名店特集!:“孤独”はネガティブじゃない。むしろ贅沢
『孤独のグルメ』の醍醐味は、何といっても“自分だけの時間”を料理と向き合いながら過ごすことにある。
錦糸町のように多様性があって人が多い街では、ひとりの時間をあえて作ることが一種の贅沢にもなる。
繁華街であっても、少し路地裏に入ると、ひっそりと営業しているラーメン屋や蕎麦屋、定食屋がある。
こうした店で、好きなものを、好きな順番で、誰にも気を遣わずに食べる。
これこそが「孤独のグルメ」で描かれる世界であり、錦糸町はそれにぴったりの舞台だ。
孤独のグルメ、錦糸町の名店特集!:まとめ
孤独のグルメで紹介された「珍味」はもちろん、それ以外にも錦糸町には“ひとり飯”の聖地とも言える店が点在している。
昭和の味わいを残す食堂、多国籍なエスニック料理店、B級グルメの宝庫…。
多様な文化が交わる錦糸町は、まさに食の冒険の起点だ。
「今日の昼は、あの中華で辛さに挑んでみようか、夜は、あの洋食屋で一杯やってもいいな」
そんな風に、誰かに気を遣うことなく、自由に食べ歩ける街。それが錦糸町であり、孤独のグルメの精神が宿る場所なのだ。
ひとりでふらっと、錦糸町へ。そこには、あなただけの物語と味が待っている。
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