日本で一度は行ってみたい!絶景ハイキングスポット4選!

過ごしやすい気候になると、長期休暇にどこかへ出かけたくなりますね。

「せっかくなら景色の良い所にハイキングに行きたい……でも良い場所が思いつかない」

そんな方でも、まだ見たことがない魅力的な景色があるかもしれませんよ。

今回は、日本で一度は行ってみたい、代表的な絶景ハイキングスポットを4つご紹介したいと思います。

ぜひ参考にしてみて下さいね!

日本の絶景ハイキングスポット:富士山(静岡県)

日本の絶景と聞くと、誰もが思い浮かべるであろう富士山ですが、それは富士山の姿を景色として見る絶景ではないでしょうか?

しかし、富士山そのものに登って見える景色には、それとはまた違った感動や魅力があるのです。

もちろん、日本の最高峰なので軽いハイキングというわけにはいかず、しっかりとした登山の準備が必要になってきますが、それだけ価値のある体験ができることでしょう。

ここでは、そんな富士山の魅力や、絶景の楽しみ方についてご紹介していきますね。

雲の上から見る世界

富士山に登った時、最初に感動するのが「雲が自分より低い高さに見える」ことだと思います。

晴れた日にできる積雲などは、だいたい500m~2000mの高さに発生しますが、そういった雲の層が地上と重なって下の方に見えるのです。

旅客機などからは、あくまで窓越しにしか見ることしかできない景色を、風を感じながら直に見ることができるのはとても新鮮な感覚でしょう。

また、そんな雲の上の世界を多くの登山者が行き交う様子は、それだけでも富士山に来て良かったと思わせてくれるような、非日常の風景です。

登山経験がない初心者でも登りやすい『富士宮ルート』では、登山口(富士宮口五合目)が標高2380mの位置にあるため、バスを降りればすぐにその光景を見ることができます。

疲れを忘れさせるご来光

富士山に登るのであれば、ぜひとも拝んでおきたいのが『ご来光』、つまり日の出です。

山頂でご来光を見るためには、夜中のうちに登り切る必要がありますが、苦労して登ったことも忘れるほどの神々しい光と、万歳三唱が響き渡る山頂の独特な雰囲気に感動することでしょう。

また、日が昇る直前の風景も非常に美しいですので、できれば時間に余裕を持って登るのがおすすめです。

反対側の峰からは影富士も

ご来光を見た後、余力があればお鉢巡りをして西側の山頂まで行ってみましょう。

そこからは、地上にくっきりと見事な富士山の影が映る『影富士』を見ることができます。

影富士は夕方であれば東側から見ることもでき、また同様の現象は満月の光でも発生します。

月の光でできる影富士は、期間や天候の条件が揃わないとなかなか見られませんが、とても幻想的で貴重な体験ができるでしょう。

他では見れない星空と夜景

日本一標高が高い富士山から見える夜景や星空も、まさに絶景と呼べるほど格別なものです。

雲が少なければ、視界を遮るものが何もないので、キラキラと細かく光り輝く沿岸部の街並みなどを、どんな山よりも遠くまで見渡すことができるでしょう。

また、新月の期間であれば、澄み渡る満天の星空を眺めることができます。

頻繁に流れ星も現れますので、休憩の際には探してみて下さいね。

日本の絶景ハイキングスポット:尾瀬国立公園(群馬県)

愛唱歌『夏の思い出』で日本人に馴染み深い尾瀬は、2000m級の山々に囲まれた一大景勝地として有名です。

ここにはラムサール条約湿地にも登録されている、本州最大の湿原が広がっており、歩きながら美しく神秘的な風景や、多種多様な動植物を観賞することができます。

1年の約半分が雪に閉ざされる尾瀬では、5月下旬~10月中旬がハイキングにおすすめの時期になります。

湿原ならではの植物が観賞できる

尾瀬といえば歌にも登場する「水芭蕉の花」を連想する方も多いのではないでしょうか。

尾瀬ケ原のハイキングコースでは毎年5月下旬~6月中旬に水芭蕉が見頃になります。

雄大な山稜をバックに白く可愛らしい花が湿原一帯に咲き、まるで異国の地を訪れたかのような気分にさせてくれます。

また、6月下旬~8月の温かい時期に訪れれば、豊かな緑の中にニッコウキスゲやワタスゲ、キンコウカなどの花が咲き乱れ、9月中旬からは草紅葉が始まり、一面が金色色に染まるなど、時期によって異なった美しい湿原の風景を楽しむことができます。

多種多様な動物も

尾瀬の湿原は動物にとっても安息の棲み処であり、様々な生き物が生息しています。

哺乳類は約35種、鳥類は約160種、昆虫はトンボだけでも34種類いることが確認されており、尾瀬で初めて見つかった動物も20種類近くいるそうです。

清流にはイワナが泳ぎ、森林にはイヌワシやフクロウ、山の岩場にはオコジョも生息しています。

尾瀬でヤマネとオコジョを見つけた人には、『尾瀬山の鼻ビジターセンター』から発見証が贈呈されるそうなので、普段は見られない珍しい動物を探しながら歩くのもまた楽しいでしょう。

山小屋からの夜景は格別

尾瀬は夕暮れや朝焼け、星空の風景が素晴らしいことでも有名です。

尾瀬沼のハイキングコースを歩くなら、ぜひ山小屋で1泊し、ゆったりとした時間の中で移ろっていく、他では見られない夜景を堪能しましょう。

真っ赤な夕焼けに染まる尾瀬沼や、天の川が近くに見える満天の星空は必見です。

また、山小屋の客室は完備されており食事も美味しく、大半の小屋にはお風呂も完備されています。

日本の絶景ハイキングスポット:屋久島(鹿児島県)

屋久島は、九州の南端から約60km離れた位置にあり、地下から花崗岩が隆起してできた九州最高峰の『宮之浦岳(標高1936m)』を筆頭に、39以上もの標高1000m以上の山々が連座する、起伏の多い特殊な形状の島です。

島全体の9割が森林で、年間を通して雨が非常に多く、またその標高差から山麓と山頂の気温差が激しいため、沖縄から北海道までの気候が全て凝縮された島と言われています。

そんな屋久島の自然は、近隣にある『鬼界カルデラ』の大噴火(約7300年前)以降から続く長い歴史があり、神秘的な景観の森や、その中にそびえる樹齢数千年の屋久杉などを目の当たりにしながらハイキングを楽しむことができます。

一度は体験したい太古の森

屋久島の白谷雲水峡は、樹齢1000年を超える屋久杉や、苔むす深い森『太古の森』などの原生的な森林の景観を一度に楽しむことができる、人生で一度は体験しておきたいと言われる人気のスポットです。

映画『もののけ姫』のモデルにもなった太古の森を抜け、見晴らしの良い太古岩までを約5時間かけて往復する『白谷雲水峡・太古岩コース』は、初心者にも歩きやすいおすすめのハイキングコースになっています。

大迫力の滝の名所も

標高の高い山々が硬い花崗岩でできており、雨量が多い屋久島には、滝の名所も沢山あります。

代表的なものを挙げると、

・大川(おうこ)の滝:日本の滝100選にもなっている、落差88mの大迫力な滝。
・千尋(せんぴろ)の滝:CMのロケ地にもなった、落差60mのアーティスティックな滝。
・トローキの滝:全国に2箇所しかない、海に直接落ちる滝。
・蛇の口の滝:森の奥をひっそりと流れる、神秘的な雰囲気の滝。
・布引の滝:近くの店でコーヒーを飲みながら観賞できる、優雅な滝。

などの有名な滝があり、中でも大川の滝と千尋の滝は、その圧倒的なスケールや水量に感動するに違いありません。

雨の日には滝の水量がさらに増え、近づけないほどの大量の水しぶきを感じながら、自然の力の偉大さを体感することができるでしょう。

屋久島固有の可愛い動物

屋久島には、島固有の珍しい動物が生息しており、中にはハイキングコースや道路脇などで見かけることができる動物もいます。

哺乳類の固有種は全部で4種類いて、

・ヤクシカ:本土のシカよりも小柄で、島全域に生息する。
・ヤクサル:本土のサルよりも小柄で、シカに乗ったり子ザルを抱っこする姿も。
・ヤクシマジネズミ:目が退化していて、モグラに近い仲間。森に生息する。
・ヤクシマヒメネズミ:体長15cmほどで、低地の人家から山頂付近でも見られる。

哺乳類以外であれば、

・ヤクヤモリ:夜に民家の外灯付近などで見かける。
・ヤクシマタゴガエル:タゴガエルの固有種で、標高1800m以下の山地や森に生息する。
・ヤクシマオニクワガタ:体長20mmほどで小さく、標高の高い森林地帯に生息する。
・ヤクシマサワガニ:2000年に発見された固有種で、高地に生息。体に斑点がある。

などの固有種がいます。

屋久島にはハブや熊などの危険な動物はいないため、夜でも比較的安心して外出することができますが、シカやサルなどが道路に飛び出してくることがありますので、ドライブの際には注意しましょう。

また、野生動物に人間の食べ物をやると人を襲うようになるため、餌やりは固く禁止されています。

日本の絶景ハイキングスポット:知床五湖(北海道)

北海道の絶景を気軽に満喫したいのなら、知床五湖のハイキングがおすすめです。

知床五湖は北海道の東端、知床半島にある世界自然遺産『知床国立公園』の中にあり、毎年4月下旬~11月初め頃の期間にハイキングコースが解放されます。

雄大な知床連山と、豊かな原生林をバックにした美しい湖の景色を楽しみながら歩いてみましょう。

湖面に映る原生林と知床連山

知床国立公園は景観が保護されており、周囲に人工物などがほとんどないため、広大な原生林が知床連山の山稜まで続く自然そのままの姿を観賞することができます。

そして、その自然の姿が広大な湖に映る光景は必見です。

特に、6月頃の晴れた日に見られる景色は素晴らしく、新緑と残雪が入り混じる知床連山をバックに、空の青色が湖に映る様子はまさに絶景と言えるでしょう。

バリアフリーの木道から安全に景観を楽しめる

知床五湖のハイキングコースには『木道高架』と『遊歩道』の2種類があり、木道高架だけを歩くコースは無料で気軽に楽しむことができます。

出発地点の『知床五湖フィールドハウス』から『1湖』の湖畔までは、約800mのバリケードが付いた高架木道が続いており、ヒグマなど野生動物が浸入する心配なく、車椅子やベビーカーでも安全に行き来できるようになっています(往復約40分)。

途中にベンチやビューポイントもいくつか設置されていますので、休憩時に座りながら絶景を楽しんだり、記念撮影したりするのも良いでしょう。

ガイド付きで5湖を巡る遊歩道コース

知床五湖のハイキングを楽しむなら、1湖から5湖までを周回できる有料の遊歩道コースも歩いてみましょう。

遊歩道コースは、ヒグマ活動期(5月10日~7月末)には登録引率者によるガイドツアー限定で利用でき(原則要予約)、それ以外の営業期間はフィールドハウスでヒグマ遭遇時のレクチャーを受けた後、自由に散策することもできます。

知見豊かなガイドさんの話を聞きながら、安全に原生林と湖畔を歩くのも楽しいでしょう。

日本の絶景ハイキングスポット:まとめ

いかがでしたでしょうか?

これまでご紹介してきたハイキングスポット以外にも、日本には素晴らしい名所が数多く存在します。

近隣にそうしたスポットがあるという方は、ぜひ後悔のないように訪れてみてはいかがでしょうか。

今回は、日本で一度は行ってみたい、代表的な絶景ハイキングスポットをご紹介させていただきました。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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