浴衣のサイズ、どこを測る?着付けで調整できる?

今年こそ、浴衣で夏祭りや花火大会に行ってみたいですね。浴衣を試着して買うときはよいのですが、試着できないときは、サイズが合っているか不安になります。そこで、浴衣のサイズについて、わかりやすくお伝えします。

浴衣のサイズ「身丈」「裄丈」とは

浴衣を試着せずに買う場合は、サイズ表示を見て判断する必要があります。浴衣のサイズ表示のなかでも、とくに大切なのが「身丈(みたけ)」と「裄丈(ゆきたけ)」です。

「身丈」とは、浴衣そのものの縦の長さです。「裄丈」とは、浴衣の背中の中心線から袖口までの長さです。

浴衣の「身丈」は身長が基準

浴衣の長さ「身丈(みたけ)」は、浴衣の背中を縫い合わせた中心線の最上部から裾までを測ります。

女性は一般的に、身長と同じ「身丈」が最も美しく着られるといわれています。しかし、体型によっては、身長より大きい身丈や小さい身丈の浴衣が合う場合もあります。

男性の身丈は、首のつけ根から、かかとの中央部分までの長さをまっすぐに測定します。身長より25~30cmほど短くなります。

浴衣の「身丈」が合わないときの工夫

いただきものの浴衣やアンティークの浴衣など、思い入れがあっても身丈が合わず、タンスの肥やしになっていませんか。自分にぴったりの長さではなくても、浴衣の身丈は着付けのときのちょっとした工夫である程度カバーできます。

女性の浴衣は、通常「おはしょり(お端折り)」で「着丈(着付けたときの丈)」を調整して着つけます。おはしょりとは、帯の下線から出ている折り返しのことです。

「おはしょり」は、腰紐を高めの位置でしめると短く、低めの位置でしめると長くなります。

「身丈」が身長プラスマイナス5㎝ぐらいでも、おはしょりで着丈を調整することで美しく着付けることができます。合うサイズがなければ、身長プラスマイナス10cmでも、おはしょりで調整することが可能です。

「身丈」が長すぎる浴衣

身丈の長い浴衣をお持ちの方や小柄な方は、腰ひもを低めの位置でしめましょう。おはしょりが長くなるので「着丈」を短くできます。目安は骨盤のあたり、腰が一番太くなる部分です。

おはしょりが最も美しく見える長さの目安は、「人差し指1本分」といわれています。おはしょりが長すぎるときは、短くしたい長さだけ持ち上げて、伊達締めで固定しましょう。

「身丈」が短すぎる浴衣

逆に浴衣の身丈が短すぎる時は、腰紐を高めの位置でしめると、おはしょりが短くなります。

それでも、おはしょりを出すのが難しいほど短い場合は、おはしょりを作らずに着る「対丈(ついたけ)」という着付け方もあります。

対丈で着る場合は、「身丈」が身長マイナス20㎝の浴衣、つまり身長160センチの人が身丈140㎝の浴衣を着ることもできます。浴衣を羽織ったときに裾が床につく長さであれば、対丈で着ることができます。

ちなみに、男性の浴衣は、おはしょりを作らずに対丈で着付けます。長さの基準は、浴衣の裾がくるぶしを隠すぐらいです。

浴衣の「裄丈」は背中から袖口まで

浴衣の腕の長さにあたる「裄丈(ゆきたけ)」は、背中の中心線から袖口までの長さを測ります。裄丈は、身丈と違って着付けで調整できません。

たとえば背が低いけれど腕が長い方が、身丈だけを基準に浴衣を選ぶと、「裄丈が短い(袖が短い)浴衣」を選ぶことになりかねません。

浴衣の「裄丈」を測る

裄丈は着付けで調整できないので、周りの方に手伝ってもらって正確に測りましょう。

腕を斜め45度くらいに下ろした状態で、首のつけ根から肩の上を通って、手首のぐりぐりした骨までの長さを測ります。

肩が上がると実際より短く測ってしまうので、リラックスして測ります。腕の長さには左右差があるので必ず両腕を測りましょう。

浴衣を選ぶときは、裄丈が「自分の裄丈プラスマイナス3㎝以内」のものを選ぶと美しく着こなせます。

まとめ

浴衣のサイズ表示のなかでも、とくに大切なのが「身丈(みたけ)」と「裄丈(ゆきたけ)」です。「身丈」とは浴衣そのものの長さで、着付けたときの長さ「着丈」と区別しています。女性の身丈は、一般的に身長と同じ長さが最も美しいといわれていて、通常「おはしょり」で着丈を調整して着つけます。

「裄丈」とは、浴衣の背中の中心線から袖口までの長さです。裄丈は着付けで調整できないので、正確に測りましょう。

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