七夕と天の川の由来を知っていますか?
本記事では、七夕と天の川の由来を書いていきます。
あなたが知らなかった七夕の歴史や、七夕まつりの楽しみ方、そして文学や詩に込められた七夕の物語を知ることができ、七夕に対する理解が深まることでしょう。
七夕と天の川の由来
天高く天の川。
願いをのせた短冊や鮮やかな飾りが夜風にいつまでもゆれていました。
(先日、新潟県佐渡島にて撮影)
明日8/7は月遅れの七夕です。
今日もお疲れさまでした。 pic.twitter.com/tujL3xbKMt— KAGAYA (@KAGAYA_11949) August 6, 2022
天の川は、彦星と織姫が会うための橋として描かれていますが、この物語の由来は、中国の古典「漢書」にある「天帝の娘婿伝説」に由来します。
「漢書」に伝わる「天帝の娘婿伝説」によれば、天帝の娘である織姫は、天界にある織姫宮で美しい布を織っていました。
彦星は、地上で牛を飼っていた青年で、ある日、天の川を渡って天界に入り、織姫と出会いました。二人は一目惚れし、恋に落ちました。
しかし、天帝は、織姫が地上の青年と恋をすることを許さず、二人を引き離しました。織姫は織姫宮に戻り、彦星は地上に帰されました。
しかし、二人はお互いを思い続け、月日が流れ、ついに天帝も二人の想いを受け入れました。
そこで、天帝は一年に一度、天の川の上に鵲の橋をかけて二人が会えるようにしました。
彦星は牛の背に乗り、織姫は天の川の彼岸花の葉っぱを舟にして、天の川を渡って織姫宮に行きます。
そして、織姫と彦星は、一夜限りの再会を楽しむことができます。
このように、天の川は、彦星と織姫が再会するための橋として描かれています。
二人が愛し合う姿は、恋愛や家族愛、そして切ない別れや再会を象徴しています。
この物語は、中国で生まれ、日本に伝えられてからも、多くの人々に愛され、今日でも多くの人々に語り継がれています。
七夕の日本での祝われ方
古来中国では、七夕に乞巧奠(きこうでん)という裁縫や書道などの上達を祈る行事がありました。この行事が日本の七夕行事の由来の一つとも言われています。これにちなみ、各地の神社では7日頃まで願い事を書いた短冊を吊したり、技芸上達を祈願する七夕祈願などが行われます。 pic.twitter.com/mNRJ3pGocI
— 神社検定⛩️ (@jinjakentei) July 6, 2017
日本では、七夕の時期には、各地で様々なイベントが開催され、多くの人々が楽しんでいます。
代表的なものに、笹飾りや短冊を飾る風習です。
笹飾りは、竹やヒノキの枝に色とりどりの短冊を結びつけたもので、願い事を書いた短冊を飾ります。
短冊には、健康や家族の幸せ、恋愛成就など、様々な願い事を。
また、各地で七夕まつりが開催され、多くの人々が集まります。
七夕まつりでは、笹飾りや短冊を飾り、各種イベントや出店、夜店が開かれ賑やかです。
また、織姫と彦星を模した人形や、流しそうめんのような伝統的な行事も行われます。
さらに、日本では七夕に関連する食べ物もあります。
代表的なものに、たなばた寿司。
たなばた寿司は、織姫と彦星をイメージした、巻き寿司の一種で、赤と青色の海苔で巻かれ、豪華な具材が詰め込まれています。
七夕の行われる七夕まつり
七夕の日には全国各地で様々な七夕まつりが行われます。
以下、代表的な七夕まつりです。
- 仙台七夕まつり
- 湘南ひらつか七夕まつり
- おりもの感謝祭 一宮七夕まつり
- 能代七夕 天空の不夜城
- 下町七夕まつり
- 阿佐谷七夕まつり
- 狭山市入間川七夕まつり
- 小川町七夕まつり
- 茂原七夕まつり
- 安城七夕まつり
- 京の七夕
今回はこの中でも日本三大七夕まつりと言われている以下の祭りを紹介します。
- 仙台七夕まつり
- 湘南ひらつか七夕まつり
- おりもの感謝祭 一宮七夕まつり
仙台七夕まつり(宮城県)
仙台七夕まつりは、宮城県仙台市で2023年8月6日から8月8日まで開催される、日本を代表する七夕まつりの一つです。
この祭りは、仙台市内にある商店街や観光地など各地で催されます。仙台市内のあちこちで笹飾りが飾られ、多くの人々で賑わいます。
仙台七夕まつりの特徴は、その華やかな笹飾りです。
仙台市内の商店街や観光地などの場所には、高さ5メートル以上もある巨大な笹飾りが飾られています。
これらの笹飾りには、約200,000個もの短冊が結ばれ、多くの人々が自分の願い事を短冊に書き、笹飾りに結びつけています。
また、仙台七夕まつりでは、各地で多彩なイベントが。
例えば、太鼓演奏やダンスパフォーマンス、武道のデモンストレーション、各種屋台の出店など。
また、短冊投げや、流しそうめん、スイカ割りなどの伝統的な遊びも楽しめます。
仙台七夕まつりは、仙台市の魅力を存分に味わえるイベントであり、夏の風物詩として多くの人々に愛されているのです。
湘南ひらつか七夕まつり(神奈川県)
湘南ひらつか七夕まつりは、神奈川県平塚市で毎年7月7日から3日間にわたって開催される、日本有数の七夕まつりの一つです。
平塚市の中心部、ひらつかシーサイドプレイスを中心に行われ、約100万人もの人々が訪れます。
この七夕まつりは、1960年代に始まった小さなイベントが起源であり、今では、全国から多くの人々が訪れる大規模な祭りとなりました。
湘南ひらつか七夕まつりでは、笹飾りや短冊を飾ったり、織姫と彦星を模した人形や飾り物が展示されています。
また、多くの出店や夜店も出店しており、地元のグルメや芸能などを楽しめます。
その他にも、各地から集まったお囃子や太鼓の演奏や、ダンスパフォーマンス、花火大会などのイベントも。
特に、最終日の花火大会は、美しい花火が打ち上げられ、多くの人々に大きな感動を与えています。
湘南ひらつか七夕まつりは、地元住民や来場者にとって大切なイベントであり、夏の風物詩となっています。
初めて訪れる人でも楽しめる充実した内容で、日本の夏を満喫することができるイベントです。
おりもの感謝祭 一宮七夕まつり(愛知県)
「おりもの感謝祭 一宮七夕まつり」は、愛知県一宮市で毎年7月に開催される七夕祭りです。
この祭りは、一宮市が七夕の発祥地とされていることにちなんで、一宮市内の商店街で行われます。
祭りの特徴は、織姫と彦星の人形が飾られた笹飾りや、長さ約300メートルの色とりどりの短冊が飾られた「七夕大通り」です。
また、この祭りでは、地元の企業や団体が手作りのおりもの(梅干し、漬物、味噌、醤油、餅など)を無料で配布する「おりもの配布会」が行われ、多くの人々が並んでいます。
そのほかにも、フリーマーケットや模擬店、ステージイベント、子ども向けのワークショップなど、さまざまな催し物が開催され、多くの人々で賑わいます。
また、祭りの期間中には、一宮市内の各所で七夕関連のイベントが行われるため、一宮市内全体が七夕一色に。
この祭りは、一宮市民の七夕に対する深い愛情や地域の結束を感じさせる、非常に素晴らしい祭りです。
七夕や天の川をテーマにした文学や詩
七夕や天の川をテーマにした文学や詩は、日本の文学史や詩歌の中でも非常に重要な位置を占めています。ここでは、その代表的な作品について紹介します。
まず、古典文学では、「源氏物語」の「若紫」や、「枕草子」の「もろびとこぞりて」など、七夕や天の川をモチーフにした作品があります。
これらの作品は、七夕の季節や風景を描写した美しい言葉遣いや、天の川にかかる彦星や織姫の物語が描かれています。
また、近代文学でも、七夕や天の川をテーマにした作品が多数存在します。
例えば、夏目漱石の小説「こころ」では、主人公の与謝野秀が、独り言で「彦星さまも、今晩はひとりきりかなあ。…でも天の川はいつもあるからいいよ」と言いながら、天の川の美しさをたたえています。
また、与謝野晶子の詩「天の川」では、天の川の美しさや、彦星と織姫の物語が詠まれています。
他にも、谷崎潤一郎の小説「春琴抄」や、宮沢賢治の童話「銀河鉄道の夜」など、七夕や天の川をモチーフにした作品が多数あります。
七夕の天の川の由来のまとめ
天の川は、彦星と織姫が会うための橋として描かれていますが、この物語の由来は、中国の古典「漢書」にある「天帝の娘婿伝説」に由来します。
この由来となった物語のあらすじも書きました。
悲しくもロマンチックですね。
この様なことを知った上で七夕を楽しむのも良いのではないでしょうか。
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