餅つきで使う餅米の1升は何人分?

お正月と言えば鏡餅をイメージする方もいらっしゃるのではないでしょうか?

都市部では核家族化が進んでいるために、餅つきをする文化が失われつつありますが、地方では年末の行事として各家庭でお餅をついて、鏡餅を作ると言う風習が残っている地域もあります。

今回は、そんな餅つきにまつわる升という単位と、1升の餅米から作るお餅は何人前になるのかについてリサーチしていこうと思います!

そもそも一升とは?

リサーチを始めてまず最初に疑問に思ったのが「そもそも1升とはなにか」ということです。

この升という単位、現在ではあまり馴染みのない単位ですが、お酒や醤油などでも日本で古くから使われている単位ですよね。

では1升とはどのくらいの量になるのかということですが、これを結論から言うと、1升は約1.8リットルで、1升の餅米を重さにすると約2キログラムとなります。

つまり、1升のお餅の重さは約2キログラムと言うことになります。升とは体積の単位であって重量の単位ではない

しかし、この升という単位ですが、実は明確な重さの決まりはないようです。

そもそも升とは、体積を示す単位だということです。

お米を炊くときに用いる合という単位がありますが、10合で1升となり、10升で1斗となります。

しかもこの1升の量というものは、時代や地域によってその量に違いがあり一定のものではなかったようです。

元々は両手ですくえるくらいの量だった1升

リサーチしていく中で升という単位が、元々は両手ですくったぐらいの量を指していたということがわかりました。

これはかなり、ざっくりとした量ですよね。

つまり元々は数学的に規定されるような量ではなかったということです。

両手ですくえるくらいの量ですから、当時の升というのは 現在でいう1合程度、つまり180ccくらいの量だったと考えられます。

そして時代とともにその量が次第に増えていき、1891年に1升は約1.8リットルと定められ、現在の量となったみたいです。

炊く前の乾燥したお米の状態では、1升のお米の重さは約1.5kgで、それを炊いてお餅にすると約2kgの重さになります。

1升の餅米から作るお餅は約10人前

1升の餅米から作るお餅は約2キロで、お米に換算すると10合になります。

お餅をつくときには1人1合と計算することが多いようですので、大体10人前と考えてよいようです。

ただし、少食の人であれば15人前や20人前となりそうな感じもしますので、そこは臨機応変に考えた方が良いかもしれません。

おおよそ1合の餅米から作るお餅は2個から3個だということなので、その辺りも参考になると思います。

なぜ餅つきをするの? 

日本には稲作信仰、つまりお米に対する信仰というものがあり、稲は霊の宿った神聖なものだと考られていました。

そして、稲から採れるお米には生命力があり、それを食べることで人間の生命力をを強めることができると考えられていたようです。

またお米をついて作るお餅や、お米から作られるお酒には特に強い生命力が宿っていると考えられてきたようです。

そいう理由でお祝いの日には、餅つきをするようになったと考えられているようです。

また餅つきは一人ではできない作業ですので、家族や地域の連帯感を高めて、共に喜びを分かち合うという社会的な意義もあったようです。

そいう言えば今でも山奥の農村などに行くと、醤油を村単位で作っている地域がありますよね。

餅つきという行事も、盆踊りやお祭りのようなイベントの一つなのだと感じました。

 

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まとめ

さて、ここまで餅つきにまつわる1升という単位と、お餅を食べる文化についてリサーチしてまいりましたが、いかがだったでしょうか?

お米を神聖なものとして考える宗教的な意味合いと、みんなで共同して餅つきをすることで地域の人々との絆を深めようとする先人の知恵だったということが見えてきたのではないでしょうか?

最近は核家族化がすすんでいるために、都市部では餅つき文化に触れることは中々難しくなっていますが、人々の幸せを願うその想いは大切にしたいと感じました。

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