浴衣の帯の結び方!帯の種類や合わせ方についても解説!

夏のイベントのおしゃれ着として欠かせない浴衣。

最近の浴衣のデザインは幅広く、華やかでかわいいものが沢山ありますよね。

浴衣を着たことがない方であれば、誰もが憧れる服装だと思いますが、浴衣を着る時に避けて通れないのが帯結びです。

この記事では、浴衣の帯の選び方や結び方などについて解説していきたいと思います。

浴衣を着てみたいが、着付けの仕方が難しそうと思っている方、あるいは浴衣を持っていても、帯の選び方や使い方が分からないという方も、参考にしてみて下さいね。

浴衣の帯の結び方:帯の種類

着物の帯はサイズや素材などが異なる、いくつかの種類に分けられます。

ここでは、浴衣でよく使われる帯をいくつかご紹介いたします。

半幅帯(はんはばおび)

浴衣を着る際に使われる、最も一般的な帯が半幅帯です。

幅が約17cm、長さは360~400cmくらいの生地でできた帯で、振袖などに用いられる袋帯よりも幅が短くなっています。

半幅帯には冬に適したウール素材のものなどもあるので、浴衣用に選ぶ際は通気性の良い綿やポリエステル、麻、絹などの素材を選びましょう。

半幅帯の中で、特に夏の浴衣用に適しているものを『浴衣帯』と呼んだりもします。

兵児帯(へこおび)

幅が約32cm、長さ約280cmの柔らかい生地でできた帯が兵児帯です。

兵児帯は、主に男性や子供の浴衣に合わせる帯として知られていましたが、素材が柔らかく結びやすいため、最近では女性でも使う方が多くいます。

また、生地が伸びやすく結び方のアレンジの幅も広いため、華やかなアレンジをしたい場合にも適しています。

名古屋帯

名古屋帯は、幅約32cm、長さ360~380cmの、ポリエステルや正絹、麻といった素材でできた上質な帯です。

合わせる浴衣もまた上質なものに限定されてしまいますが、上品な夏の着物といったワンランク上の印象になります。

結び帯

作り帯とも呼ばれる、結び目があらかじめ完成している帯が結び帯です。

結び帯は、基本的に結び方のアレンジができないことや、収納時にかさばるなどのデメリットがあります。

しかし、「巻く・付ける」という動作だけで簡単に帯が付けられますので、浴衣を着ることへのハードルをぐっと下げることができます。

また、普通の帯だと柄を美しく見せることが難しかったりしますが、結び帯はそのような心配が全くないので、帯結びに自信がない方にとてもおすすめです。

浴衣に合う半幅用の作り帯もありますので、浴衣を着る際は検討してみて下さいね。

浴衣の帯の結び方:半幅帯の結び方(文庫結び)

帯の結び方は何種類も存在しますが、途中までの手順はどれも似ていることが多いため、まずは基本的な形を一つ、しっかり覚えておくと良いでしょう。

ここでは、最も一般的な半幅帯を使った文庫結びの方法をご紹介いたします。

必要な物

文庫結びに必要なものは以下の物です。

・半幅帯(浴衣帯)
・着付けクリップ(または洗濯バサミ)2個
・前板

浴衣の伊達締めまでが終わった状態で、これらを使って帯結びをしていきます。

帯の「手」と「たれ」とは

着物の帯締めをする時に、知っておくと良い言葉の知識があります。

帯は単純な長い長方形ですが、結び目に使う側を「手」、腰に巻いたりリボンを作る側を「たれ」と呼んだりします。

半幅帯を締める時は、「手」になる方を半分に折って使いますので、覚えておいて下さいね。

結び方の手順

まず最初に、結び目になる「手」の長さを決めて肩にかけます。

左手で片方の帯の端を持ち、水平に伸ばして肩の位置くらいまで測り、その部分までを半分に折りましょう。

折り目の山側を外に向けて、左肩から伊達締めの中心(みぞおち)へと斜めにかけます。

この時、帯を浴衣の衿にクリップで留めておくと良いでしょう。

次に、伊達締めの中心から帯を三角に折りながら開いて、たれを腰に巻いていきます。

たれの始め部分と伊達締めをクリップで留めると巻きやすくなります。

一周巻いたら、たれの始め部分の下側に左手の指をかけてギュッと帯を締めなおし、緩まないようにクリップで留めなおします。

背中側に前板を挟みながら、さらに一周巻いて、同じように帯を締めなおしたら、左脇の帯の下側にクリップを留めなおします。

次に、たれと「手」を一度結んで固定します。

留め直したクリップを支点にして、たれを内側に折りあげて細くします。

衿に留めたクリップを外し、「手」を右胸の方に引っ張ってきたら、細くしたたれにかぶせるように1回巻きつけ、左上に手先を出してから一度ギュッと縛ります。

さらに「手」とたれを十字方向に引っ張ってロックをかけたら、「手」は再び左肩にかけておきましょう。

最後に、リボンを作っていきます。

たれの端を持ち、肩幅くらいの長さを基準にして、たれ先からじゃばらを作っていきます。

じゃばらがちょうど体の中心に来るように調節できたら、長辺方向に真ん中を山折りし、その両側を谷折りしてから、中心部分を片手で持ち、リボンの形状にします。

リボンの中心に左肩の「手」を上からかぶせ、先ほどの結び目を巻き込みつつ、下から引き上げて一度ギュッと縛り、さらにもう一度巻きつけます。

余った「手」は帯と伊達締めの間に上から差し込んで下に引っ張り出し、きれいに折りたたんでから腰に巻かれた帯の中にしまい込みます。

リボンの中心と、背中側の帯を両手で持ちながら、時計回りにゆっくりと帯を回します。

リボンの結び目が背中の中心に来ているか、帯の形やずれがないか、前板が出ていないかを確認して整えたら完成です。

浴衣の帯の結び方:柄の合わせ方

浴衣や帯のデザインには様々なものがありますが、選ぶ時は何を基準にすれば良いのでしょうか?

ここでは、浴衣と帯の組み合わせの考え方について解説していきますね。

浴衣の柄と同系色を選ぶ

帯の色を選ぶ時に、最も失敗が少ない方法は「浴衣の柄にある一色と、帯の色を同系色にする」ことです。

衣服のコーディネートは、2~3色を限度として、なるべく色がばらけないようにまとめると良い法則があります。

例えば、浴衣の柄が白地に薄い赤色の花柄だとすると、帯の色は深紅を選ぶといった具合ですね。

補色(反対色)を選ぶ

浴衣に一番多い色の補色を選ぶという方法もあります。

例えば、紺色の浴衣に黄色の帯を組み合わせるのは定番の方法です。

紺色の落ち着いた印象の浴衣を、明るい黄色の帯が引き立てる役割をしていますね。

その他にも、赤と水色や、緑と紫(ピンク)などが補色の関係なので、組み合わせを考える際には意識してみましょう。

淡い色を渋めの色で引き締める

浴衣が全体的に淡い色合いなら、帯の色を渋めの色にして引き締めてみましょう。

例えば、薄い水色に淡い花柄模様の浴衣であれば、深緑の帯を合わせると、落ち着いた大人っぽい印象にまとめることができます。

黒い浴衣に爽やか系の色を合わせる

黒い浴衣であれば、薄い水色の帯など、爽やかな色を合わせるのがおすすめです。

黒は重い印象を与えがちなので、その逆にあたる色で補うと全体が爽やかな印象になります。

白い浴衣ならどんな色でも

見た目が白っぽい浴衣であれば、基本的にどんな色でも合わせることができます。

例えば、濃いグレーの帯を合わせてモノトーンでまとめれば、大人っぽい雰囲気を出すことができるでしょう。

浴衣の帯の結び方:まとめ

いかがだったでしょうか。

帯結びは着物初心者にとって最大の難関とも言えるものですが、練習を重ねれば一人でも綺麗に結ぶことができるようになるでしょう。

基本の形に馴れてきたら、様々なアレンジ結びにも挑戦してみて下さいね。

また、帯選びの際には浴衣の色との合わせ方を意識すると、よりおしゃれに着こなすことができますよ。

今回は、浴衣の帯の選び方や結び方について解説させていただきました。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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