湿度が高い時期の梅雨型熱中症と対策

みなさんは「梅雨型熱中症」をご存知でしょうか。
湿度が高い梅雨の時期には、それほど気温が高くなくても熱中症のリスクが高まります。
今回はそんな梅雨型熱中症の注意点などをまとめてみました。

梅雨型熱中症とは

身体が暑さに慣れていない時期に、自覚がなく脱水症状と体温の上昇が進んでしまう熱中症で、梅雨の時期にかかることからこう呼ばれています。
人間の体にはには体温の調節機能があり、暑いと汗をかくことで体内の熱を逃がそうとしますが、湿度が高いと汗が蒸発せずに、熱が体にこもってしまい、結果的に体温が下がりにくい状態となって、熱中症のリスクが高まってしまうということです。

8月よりも多い梅雨の熱中症搬送

東京消防庁のまとめでは、梅雨型熱中症による救急搬送は8月よりも6月~7月の梅雨期に多くなっています。
気温が高くならなくても湿度が高い時期に熱中症が増えている傾向にあることがわかります。
梅雨の時期は気温は、それ程高くないものの、湿度が高い環境が続くため、体温調節が難しくなります。
特に高齢者や基礎疾患のある人は、梅雨期の湿度の高さに体が適応できず、梅雨型熱中症のリスクが高くなってしまいます。
したがって、6月~7月の梅雨期は、8月ほど気温が高くないものの、梅雨型熱中症による救急搬送が多くなっているようです。
梅雨期の熱中症予防には、特に注意する必要がありそうです。

梅雨型熱中症の兆候

梅雨型熱中症の特徴として、体温上昇が緩やかで体温も38度前後とそれ程高くないために、気が付きにくいという特徴があります。
倦怠感や頭痛が出てきた時には熱中症にかかってしまっている可能性がありますので、これらの兆候に気が付いたら、早めに休息をとり、水分補給や体を冷やすなどの対処が重要です。
人によって個人さはありますが、湿度が60%を超えると、汗が肌から蒸発しにくくなります。
なんだかいつもより汗が乾きにくいなと感じたら、こまめに水分補給することや、体を冷やすことを心がけましょう。

エアコンの効果的な使い方

エアコンによる室温の設定については「冷房の設定温度を28度にしましょう」とよく言われています。
人によって個人差はありますが大体28度くらいが、快適に過ごせる温度と考えられています、また就寝時に寝付きやすい室温であることも丁度いい温度設定の目安となります。
湿度を下げるために、扇風機やサーキュレーターを併用すると使うとより効果的です。
そして扇風機やサーキュレーターの風が肌にあたることで、汗の蒸発を促すことにもつながります。

エアコン以外の対策

ここではエアコン以外の対策についてまとめてみました。

水分・塩分の適切な補給

汗をかきやすい梅雨期は、水分と塩分の補給がとても重要です。
こまめな水分補給と塩分補給を心がけることで梅雨型熱中症のリスクを下げることができます。

服装の工夫

湿度が高く汗が蒸発しないことが梅雨型熱中症の原因ですので、通気性の良い服装を選ぶことや、屋外では帽子の着用で日差しを遮ることは有効な対策と言えます。

室内外の温度差に注意

室内外の温度差が大きいと体調を崩しやすいので、室内外の移動時は温度変化に気をつけましょう。

休憩の確保

まだ身体が暑さに慣れていない梅雨の季節には、無理のないように、涼しい場所でこまめに休憩を取ることが重要です。

これらの対策を組み合わせることで、梅雨型熱中症の予防に効果的です。
特に高齢者や基礎疾患のある人は、周りの人の気配りが重要ですね。

まとめ

一度熱中症になってしまうと、回復するのに数日かかってしまいます。
特に、ご高齢の方は回復に時間がかかる傾向にあります。
普段から規則正しい生活習慣を心がけて梅雨型熱中症の対策をしていきたいですね。

コメント