今年のお月見は月見団子を作ってみよう!

空気が澄んだ秋の夜は、月がきれいですね。今年のお月見は、米粉で月見団子を作ってみませんか。月見団子のお手軽レシピや、日本各地の月見団子、お供えの仕方についてもご紹介します。

2024年の十五夜は9月17日

旧暦8月15日の夜(十五夜)に出る「中秋の名月」は、1年で最も美しいといわれていています。新暦では、2024 年は9月17日、2025年は10月6日にあたります。

米粉で月見団子を作ってみよう!

米粉には、さまざまな種類があります。うるち米が原料の上新粉で月見団子を作ると、柏もちのようにコシと歯ごたえのある団子になります。

もち米が原料の白玉粉で作ると、やわらかくて伸びのよい団子ができます。

上新粉と白玉粉をブレンドした団子粉で作ると、コシがあって伸びもよい団子になります。今回は、団子粉を使った月見団子の作り方をご紹介します。

水のかわりに粉と豆腐を1:1で混ぜると、よりモチモチとした食感の団子になります。

冷めて固くなった団子は、水を少し加えてラップをして、20秒ほどレンジであたためましょう。食べきれないときは、冷凍保存がおすすめです。

「月見団子は丸い」とは限らない?

月見団子の形は、関東と関西で異なります。
関東では、満月に見立てた白くて丸い団子を、ピラミッド型に盛り付けます。真ん丸にすると死者の枕元に供える「枕だんご」に通じるため、少しつぶれた丸になっています。十五夜のときは15個の団子をお供えします。

関西では、里芋になぞらえた楕円形の団子に、こしあんをかぶせてお盆に並べます。なぜ関西の月見団子は、里芋の形をしているのでしょうか。

中秋の名月は、別名「芋名月」とも呼ばれます。昔は収穫を感謝して里芋やさつまいもなどをお供えしていたことから、月見団子が里芋の形になったともいわれています(諸説あり)。現在も、月見団子だけでなく里芋をはじめ柿や栗など農作物をお供えする地域もあります。

また、愛知県には名物のういろうで作った3色の月見団子があります。由来は諸説ありますが、桃色は里芋の花、白は里芋の実、茶色は土の中から里芋を収穫する様子を表現した、ともいわれています。

静岡県の駿河(するが)地方では、平らで中央がくぼんだ「へそもち」をお供えして、くぼみに粒あんをのせて食べます。幼い徳川家康が今川家の人質として駿府(すんぷ)城にいたとき、小食だったので「元気に育つように」中央にへそをつけて、あんをのせて食べやすくした、という説が有名です。

月見団子は、どのようにお供えするの?

月見団子は、月が見えるところにお供えしましょう。古来、日本には右より左が上位とする考え方があるので、月から見て左側にススキや秋の七草、収穫した果物・野菜など自然の恵みを、右側に月見団子や御神酒など人工の物をお供えします。

ススキは、月の神様の「依り代」と考えられています。本来、神様の依り代は「稲穂」になりますが、十五夜は稲刈り前のため、稲穂に似た「ススキ」をお供えします。

また、ススキは切り口が鋭いことから、邪気や災いなどを遠ざける力があるといわれています。お月見が終わると、魔除けとして軒先や庭、田畑などに吊るしておく地域もあるそうです。

昔はどんなお月見をしていたの?

お月見の風習は、平安時代に唐から伝わりました。平安貴族は舟で詩歌や管弦を楽しみ、夜空の月を見上げるのではなく、池の水面や盃に映った月を愛でていたそうです。

江戸時代になると、庶民の間にもお月見が広まります。十五夜が農作物の収穫時期に近いことから、秋の収穫を感謝して来年の豊作を祈る風習へと変わっていったそうです。

また、江戸時代には、「十五夜」だけでなく旧暦9月13日「十三夜」の月も見る風習があり、どちらか一方の月だけを見る「片見月」は縁起が良くないとされていました。

十五夜は「芋名月」とも呼ばれますが、十三夜は栗や豆の収穫期にあたるため「栗名月」「豆名月」とも呼ばれています。

まとめ

米粉を使って月見団子を作ってみませんか。水のかわりに豆腐を使うと、よりモチモチの団子になります。

月見団子の形は地域によって異なります。関東では満月に見立てた白くて丸い団子、関西では里芋になぞらえた楕円形の団子に、こしあんをかぶせています。

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