七夕の食べ物の意味を知ってる?なぜそうめんを食べるのか

皆さんは七夕の食べ物といえば、何を頭に思い浮かべますか?

よく挙げられる食べ物としてはそうめんやちらし寿司、地域によっては笹団子なども挙げられそうです。

ではこれらが、なぜ七夕の日にこれらのものを食べるのかはご存知でしょうか?

なんとなく七夕にはそうめんやちらし寿司を食べるけど、意味や由来などは意外と知らない人が多いのではないでしょうか。

今回は、そんな七夕の日に食べる「食べ物の意味や由来」に焦点を当てて、解説していきたいと思います!

七夕にそうめんを食べる意味は?

早速ですが、七夕とそうめんの繋がりを紐解いていきましょう!

いくつかの説があるので一つずつ解説していきたいと思います。

①歴史的な文化

1つ目の説は歴史に根付いたお話になります。

昔の中国では【索餅(さくべい)】という小麦粉と米の粉を縄状に細長くねじった食べ物が食べられていました。

ある子どもが7月7日に病気で亡くなってしまい、その後熱病が流行したことから、病除けとしてその子どもの好物であった、索餅を供えて食べるようになったというお話があります。

この索餅という食べ物がそうめんの先祖とも言われており、奈良時代に日本へと伝わてきました。

その後、平安時代から鎌倉時代にかけて、【索麺】という言葉が記されている文献が散見されるようになり、さくべい→さくめん→そうめんという様に言葉が変わっていったのではないかと言われています。

そうめんという言葉の普及の背景には、生地に油を塗布するといった様な当時の新たな製造技術の導入によって、現在の手延そうめんの形が作られていたからではないかとい声もあります。

名前や食べ物の形状は変化しても、7月7日に食べるという文化は残っていったという説になりますね!

②七夕伝説

2つ目の説は七夕伝説に、ちなんだものです。

七夕伝説とは中国から伝わった物語で簡単に説明すると、昔織姫と彦星という働き者夫婦がいたのですが、結婚してから遊んで暮らすようになり全く働かなくなりました。怒った神様は、2人の間に天の川を作ることで夫婦を引き離します。

夫婦が悲しみに暮れて泣き続けていたところ、神様は以前のように真面目に働けば1年に1度だけ2人を会わせる約束をします。

それから夫婦は真面目に働くようになり、1年に1度だけ天の川を渡って会うことが許されるようになり、その日が七夕の日となったというものです。

そんな七夕物語とそうめんは一見関係なさそうに見えるのですが、星座にある理由が隠されています。

この織姫は琴座の主星ベガのことであり、養蚕や裁縫をつかさどる星とされていました。そのような背景から、そうめんを糸や天の川に見立てて織物の上手だった織姫のように縫物や芸事が上手くなるように願いながら食べるようになったという説になります。

七夕の伝説はよく語られますし、糸や天の川に見立てるというのはイメージしやすい説ですね!

七夕とちらし寿司

七夕といえばちらし寿司を想像するという方も多いのではないでしょうか。

ここでは七夕とちらし寿司の関係について見ていきましょう

実は、七夕にちらし寿司を食べる事には明確な由来や理由は存在していません。

ただ日本では昔から何かお祝い事がある日には、寿司を食べるという習慣が根付いていました。またちらし寿司によく使われる具材として、長寿を願う海老や金銀を連想させる錦糸卵等が入っているので、こういった縁起の良さからもちらし寿司が食べられている理由が伺えそうです。

とてもシンプルな理由ですが、このような習慣から七夕においてもちらし寿司が食べられるようになったのではないかと考えられています。

七夕とオクラ料理

七夕の行事食として、オクラ料理も度々挙げられます。

そもそも夏野菜は七夕の日に神様に供えるという風習があったことから、七夕の日に食べられやすいものになっているのですが、なぜその中でもオクラが選ばれる事になったのでしょうか。

理由としてはオクラを切った際の断面図が星形になることから、縁起が良くオクラを食べることで天に願いを届けるといった意味があります。

確かにオクラの切り口は星形に見えますし、私自身これを初めて知った時はとても関心しました。ユニークな理由ですね!

またオクラは夏バテ対策の食材として知られていたことから、七夕後にやってくる本格的な夏を乗り切ろうという願いもあったそうです。

地域における七夕の行事食

七夕ほうとう

七夕ほうとうもまた七夕の日に食べる物として、挙げられます。

七夕ほうとうは長野県の松本盆地にて食べられている郷土料理で、小麦粉を練って棒状のうどんを平らにしたものに、あんこを絡めて、冷やして食べるものになります。

山梨県の郷土料理であるほうとうは、麺を野菜と一緒に味噌仕立ての汁で煮込むというものなので、ほうとうとはまた別の料理になります。

松本盆地周辺では小麦を作る農家が多く、七夕ほうとうの原料である小麦の収穫がちょうど七夕と重なっていたことから、旧暦の七夕の日である8月16日に作って供えるようになったと言われています。

地元のスーパーなどでは、旧暦の七夕にあたる数日間にわたって麵とあんこがセットになったものが販売されるそうですが、近年は新暦の七夕の日にも販売されているそうです。

あんこを絡めるということで、デザートとしても楽しめそうですね!

笹団子

続いては、笹団子です!

笹団子は新潟県の名産として知られており、笹の葉で包んだよもぎ餅をスゲなどの紐で結んだ俵型のお団子になります。

七夕といえば笹の葉に願いを込めた短冊をかざるという文化もあるので、繋がりがイメージしやすそうですね!

七夕の日に笹団子が食べられている理由としては、笹の葉には殺菌効果があることから厄除けの効果が期待されているという話や、笹は真っすぐに空に向かって伸びる事から縁起が良いとされ笹団子を食べるようになったそうです。

真っすぐ空に向かって伸びていくというのも、夜空で展開される七夕物語と繋がりが感じられそうでとてもマッチしてますね。

笹かまぼこ

仙台名物である笹かまぼこも七夕の日の行事食となっているようです!

七夕の日が笹の節句と呼ばれることから、笹かまの日は7月7日に設定されています。

笹竹は古来より「神迎え」や「寄りついた厄災を水に流す」と言われており、七夕の日に夜空を見上げながら笹かまばこを食べて、家族団らんの時間を過ごしてほしいという願いが込められているようです。

また、仙台市にある笹かまぼこをはじめとした宮城の食や文化を満喫できるアミューズメントパークである「鐘崎 笹かま館」では、七夕にちなんだイベントも行っており、賑わいを見せています。

笹かまぼこも笹と名前がついている点からも、七夕との繋がりが感じられますね!

給食では七夕ゼリーが出るとことも

皆さんは七夕ゼリーを食べたことはございますか?

こちらは今までの食べ物と比べて、比較的近年に食べられるようになったものにはなりますが、最近は子どもの中でとても人気があるようです。

七夕ゼリーは水色の清涼感溢れるゼリーの上に黄色い星形の寒天などが乗っているものになります。

味は色にちなんだもので水色の部分はソーダ味、黄色い部分はレモン味とされることが多いです!

ポップな見た目に加えソーダ味といった子ども心をくすぐる食べ物として人気になっているのですが、もう1つこの七夕ゼリーが子ども達に好かれているとされる大きな理由があります。

全国の各地で七夕の日の給食に七夕ゼリーが出されるのです!

全ての学校というわけではないのですが、地域問わず全国の様々な小学校・中学校でこの七夕ゼリーがメニューとして提供されています。

近年出てきたものなので何か大きな由来や歴史があるわけではないのですが、綺麗な見た目も相まって七夕の食事がより華やかになりそうですね。

最近はスーパーやインターネットの通販でも販売されているようなので、ぜひ気になった方は一度お口に運んでみていただきたいです!

まとめ

今回は、七夕の行事食に焦点を当ててご紹介させていただきました。

誰もが知る昔からの定番の食べ物ものから近年人気になっているものまで、意味や由来を交えて解説させていただきましたが、そういった背景を知ると七夕の食事が例年よりもより楽しくなりそうですね。

今年の七夕の日にはぜひ意味や願いを思い浮かべながら、七夕の食事を楽しんでいただければなと思います!

最後までご覧いただきありがとうございました!

 

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