エアコンで乾燥トラブル、夏も油断せず対策を!

日本の夏は高温多湿で、エアコンなしでは生活できませんが、暖房や除湿と同様に冷房でも空気が乾燥し、肌荒れやのどの痛み、ドライアイなどのトラブルが起こります。夏のエアコンによる乾燥を防ぐためには、どのような対策が効果的なのでしょうか。

エアコンによる乾燥トラブルとは

エアコンを使用すると部屋の湿度が低下します。肌荒れやかゆみ、炎症などの肌トラブル、のどの痛みやドライアイなどが夏に悪化する場合は、エアコンによる乾燥が原因かもしれません。

肌の乾燥

夏は汗や皮脂が出るため、肌は十分に潤っているように思えます。しかし、空気が乾燥すると肌の水分量が減少してバリア機能が低下し、紫外線などのダメージを受けやすくなります。

また、肌の乾燥が原因で皮脂が過剰に分泌されてしまい、「ギトギト肌」になってしまうこともあります。

のどの乾燥

夏にエアコンをかけたまま寝て、のどが痛くなったことはありませんか。エアコンで室内が乾燥すると唾液の量が減少して、のどの粘膜がうまく機能しなくなります。すると、部屋のホコリや菌がのどに侵入して炎症を引き起こしやすくなります。

目の乾燥

エアコンの乾燥は、眼球を守る涙が不足するドライアイの原因にもなります。ドライアイが悪化すると、結膜炎などの病気を引き起こすこともあります。

エアコンの乾燥対策 部屋の環境編

加湿器

エアコンの乾燥対策に最も効果的なのは加湿器です。加湿器を置く場所は、部屋の中央やエアコンの近くがベスト。出入口や換気扇の近くは空気の出入りが激しく、加湿効果が下がってしまいます。また、壁や窓のそばに置くと、結露やカビの原因になってしまいます。

部屋の湿度は50〜60%に保ちましょう。湿度が高すぎると結露やカビ・ダニが発生し、低すぎると細菌やウイルスが浮遊しやすくなるので、湿度計を使うのがおすすめです。

風の通り道に洗濯物やタオルを干す

濡れた洗濯物やバスタオルなどを、エアコンの風が通る場所などに吊るすのも乾燥対策に効果的です。

朝起きたときにのどが痛くなりやすい方は、枕元付近に干すのがおすすめです。

お湯で加湿する

冬の加湿対策としておなみじの「やかんでお湯を沸かす」は、水が沸騰するときに水分が空気中に広がって部屋の湿度が上がります。しかし、室温も上がるので夏には不向きです。

部屋全体を加湿できるほどの効果はありませんが、コップに水やお湯を入れておくだけでも、少しずつ蒸発して周りの空気を加湿します。水よりもお湯の方が早く加湿できるので、職場の空気が乾燥して悩んでいる方は、デスク周りに置いてみては。

観葉植物を置く

植物は、根から吸い上げた水分を葉から放出するので、室内に置くだけで周囲の湿度を上げてくれます。

エアコンの使い方を見直す

エアコンの冷房は、設定温度が低いほど乾燥しやすくなります。28度を目安に、適温を心がけましょう。

また、水分量の少ない乾いた風が身体に当たると乾燥トラブルが起こりやすくなります。可能であれば、直接風が当たらないよう「エアコンの風向」や「座る位置」を見直すことも効果的です。

エアコンの乾燥対策 セルフケア編

肌の保湿ケア

エアコンによる乾燥から肌を守るためには、こまめな保湿が必要です。とくに洗顔後や入浴後は水分が逃げやすいため、すぐに保湿しましょう。化粧水で肌に水分を補給し、乳液やクリームでフタをして潤いを閉じ込めます。肌の水分と油分のバランスが整い、皮膚のバリア機能を保ちやすくなります。

こまめに水分補給

汗をかきやすい夏は、体内の水分量が低下しているので、こまめな水分補給が必要です。のどが渇いたと感じる前に少しずつ水分を摂取しましょう。

夏の水分補給には、白湯など温かい物や常温の物がおすすめです。暑いからと冷たい物ばかり飲んでいると身体が冷えて代謝が低下し、さまざまな不調につながります。キュウリなど水分量の多い野菜も水分補給に適しています。

濡れマスク

乾燥でのどが痛くなりやすい方は、濡れマスクの使用もおすすめです。濡れマスクには、水分を含んだシートが入っているため、呼吸をすると水分が蒸発してのどを潤し、鼻や唇など口周りの乾燥も防ぐことができます。

まとめ

日本の夏は、エアコンなしでは生活できませんが、エアコンによる乾燥はのどの痛みやドライアイ、肌荒れなど、さまざまなトラブルを引き起こします。冬だけでなく夏も、乾燥対策のセルフケアや環境を整える工夫をして快適に過ごしたいですね。

コメント